カウンセリングとは

カウンセリングとは、心の問題解決のための会話です。

日本ではうつ病や、パニック障害など、心の症状を抱えている人が受けるイメージが強いですが、欧米では経営者が心のメンテナンスのために受けるなど、心のケアだけでなく、自分を深く知り、活かすために使われることも多いです。

話を聴くだけ?

カウンセラーによっては聴くのみの人もいますが、カウンセリングは決して話を聴くだけではありません。

丁寧に傾聴するだけで、相談者の方が自分自身で方向性を見つけたり気付くケースもありますが、カウンセラーから提案や助言を行うこともあります。

人は誰の提案や助言でも受け入れられる訳ではありません。特に自分のことを理解していない人からのアドバイスは、余計なお世話にもなりかねません。

カウンセリングでは、提案や助言をする前にしっかりと関わり、傾聴して相手の理解を深める事でラポールと言われている絶対的な信頼関係を築きます。ラポールを築くためにも初期の段階では丁寧に傾聴しながら関わります。

話を聴く事はカウンセリングの土台のようなもので、どこまで、どんな風に聴くかでカウンセリングの方向性は大きく変わります。相談者の方が、今どういう状況で何に困っていて、何を辛いと感じていて、どういった心の癖を持っていて、どんなことを望んでいるのかは話を丁寧に聴かない限り絶対にわかりません。

提案や助言をする主なケース

心理学や各種心理療法の考え方を使いながら提案や助言をしていくことが多いです。

コミュニケーションに関すること

職場や家庭内の人間関係でストレスを抱えたり、苦しむ人は多いです。心理学的な観点から、不快なコミュニケーションパターンからの脱出法などを助言することがあります。

ストレスケアについて

「眠れない」、「食べられない」状態が続くと疲労感が強く、何が問題なのか会話する気力が湧かないこともあります。そんな時には、効果的に疲れが取れる自律訓練法と言われるイメージで身体の調子を整える方法を行ったり、カウンセラーによってはアロマハンドマッサージなどを行うこともあります。

具体的な目標設定と行動の処方箋

例えば不登校で相談者が学校に行けるようになりたいと望んでいるケースであれば、その日から出来る細かな行動目標から設定していきます。「最寄りの駅まで行ってみる」、「学校が見えるところまで行ってみる」など、提案したり相談者と共に考えながら決めます。

カウンセリングで解決出来る主な事

うつやパニック障害、不安障害といった症状名がつけられるものだけでなく、人間関係や恋愛関係、どことなく心が落ち着かないという理由でカウンセリングを受ける方もおられます。心の問題の本質的な事として次の2つが多いです。

低い自己肯定感を高める

自己肯定感が低いと、なぜかわからないけれど気持ちが落ち着かなかったり、生きているだけで苦しい時もあります。自分を認められないので、他人の事も認められず人間関係も悪くなりがちです。より楽に、生きやすくなれるようにカウンセリングでサポートしていきます。

関連:自己肯定感が低い原因7つ|幼少期の親との関係、家庭環境の影響が大半

依存で苦しまないようにする

依存心が強いと、パートナーを必要以上に束縛したり支配したり、誰かに頼らないと自分を保てなかったりします。カウンセリングでその原因を理解したり、心の安定感を高めるためのサポートをします。

いずれもカウンセラーが心理学や心理療法の考えを使いながら、相手に寄り添い、サポートしていきます。

世間話とカウンセリングとの違い

何よりも目的があるかどうかです。

世間話は通常目的意識を持って行いません。自分の近況をわかってもらったり、楽しい会話をできればいいという思いから世間話をする人が多いと思います。

カウンセリングには、相談者の問題解決という大切な会話の目的があります。他にも、

  • 自分のことを深く知る
  • 自己肯定感を高める

といった目的で行います。

自分の内面を見つめることは、とてもエネルギーを使いますので、ほとんどのカウンセリングが60~120分以内の時間で設定されています。

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  • この記事を書いた人

井上 隆裕

心理カウンセラー、傾聴トレーナー、2004年からプロの心理カウンセラーとして活動し、2013年に独立開業。 詳細なプロフィール

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