心理カウンセラーを目指される方には、自分自身がうつやパニック障害、自律神経失調症を体験したことがあり、その体験を活かしたいという方も多いです。
症状の渦中にいる時は苦しさが強く、希望を持ちづらいですが、同じような症状を克服した人を見ると勇気付けられます。
この記事では、様々な精神疾患を克服して活躍している有名人・芸能人を紹介します。
目次
パニック障害を克服した有名人
パニック障害とは、急に激しい動悸や息切れ、ふるえや発汗が現れ、死ぬのではないかという強い不安感に襲われます。 この発作は、「パニック発作」といわれ、1時間以内にはおさまりますが、1度発作が出ると次の発作に対する不安感・恐怖感が強く、電車に乗れない、外出できない、人と会えない等日常生活に支障をきたすこともあります。
中川剛 (お笑い芸人)
いわずとしれた兄弟漫才コンビ・中川家の兄。様々なTV番組でパニック障害の体験を話されています。
パニック障害の時は、特に特急・急行電車だと発作が出やすかったため、各駅停車を利用して移動。各駅停車であれば、少し我慢すれば下車出来る安心感があったので何とか乗ることができたんですね。実際電車を何回もやり過ごしたり、何度も乗り降りをしています。
舞台に立つ前は、セリフが出てこなくて弟に迷惑をかけたらどうしよう、ウケなかったらどうしようという不安感・プレシャーを強く感じ、一時はレギュラー番組はゼロに。
症状は1997年から2001年まで続きましたが少しずつ克服し、2001年には第1回M-1グランプリに出演し、優勝してます。
特に励みになったのが、坂田利夫師匠からの「いっそ開き直って、アホなまんまでやったらええねん」という言葉。うまくやらねば、完璧にやらねばならないというとても強い向上心から生まれた症状だったのかもしれません。
yui(歌手)
歌手のyuiさん、2014年にパニック障害の診断を受け、ライブをキャンセルしています。
音楽活動を休止後、2015年に結婚し、第1子、第2子を出産。同年京都市内のライブハウスでシークレットライブを開催。
「Life」という曲の中で、
過ぎてきた日々全部で今の私なんだよ。簡単にいかないから生きてゆける。
という歌詞がありますが、この癒やされる歌詞もパニック障害があったからこそなのではと感じます。
鬼束ちひろ(歌手)
2002年の全国ツアーのとき、観客の顔が突然悪魔に見え、マイクを持つ手がガタガタと震えた。ライブはなんとかこなしたが、その後も数回同じことがあり、パニック障害だと分かった。
引用元:Jcastニュース
一旦活動休止し、2006年に再開。2016年には、2年ぶりのワンマンライブを開催されています。
青木さやか(芸人)
離婚から約半年後、激しい鼓動から立てなくなり、救急車で運ばれてからロケバス移動ができなくなっています。
眠れない症状も重なり、薬を使いながら芸能界以外の仕事をやることで自信を取り戻されています。
↓の著書にはパニック障害だった時の事や、ギャンブル依存症だった時のことも赤裸々に書かれています。
IKKO(美容家)
39歳のときに発症。
仕事をセーブしながら、休みの日は散歩やしっかり休む事、自分に合った生活リズムを大切にしながら克服されています。
大場久美子(女優)
元トップアイドルの大場さん、お母様の死をきっかけに40代の約8年間パニック障害に。復帰後は心理カウンセラー、YouTuberとしても活躍されています。
その他パニック障害を克服している有名人
KinKi Kids堂本剛(歌手):2003年に対人関係のストレスが原因で過呼吸、パニック障害に。
堂本剛さんは、2017年6月に突発性難聴で1週間入院されています。ストレスが強いと、五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)のいずれかが弱くなったり効かなくなることが多いです。
高木美保(女優):テレビに出演していることのプレッシャーや、ストレスからパニック障害とうつを併発。農作業で克服。
岡村隆史(芸人):精神的なストレスからパニック障害に。5ヶ月間の長期休養を経て復帰。
統合失調症を克服した有名人
統合失調症(旧:精神分裂病)の特徴は、幻聴と幻覚です。本来見えないものが見えたり、聞こえない音・声が聞こえたりします。統合失調症になる原因ははっきりしていませんが、ストレスや遺伝が原因と言われています。
ハウス加賀谷(芸人)
人気番組、「タモリのボキャブラ天国」に出演していたお笑いコンビ「松本ハウス」は、ハウス加賀谷の統合失調症悪化により、1999年活動休止。その後入院生活を経て症状を劇的に改善させた加賀谷は、10年ぶりの芸人復帰を決意する。
引用元:Amazonの書籍紹介
加賀谷さんは、著書「統合失調症がやってきた」の中で、
と語っています。
著書には、加賀谷さんの家庭環境から、芸人としての活躍後症状が悪化した事、閉鎖病棟での治療、芸人復帰までリアルに記されています。統合失調症の方への理解も深まりますし、復帰までの過程は読んでいて感動で涙しました。お勧めの本です。
玉置浩二(ミュージシャン・俳優)
1986年にデビュー。現在は「安全地帯」というバンド活動に加え、「玉置浩二」個人としても活動してます。
玉置さんは自身の半生本で公表しているように、統合失調症に長い間苦しんできました。これまで、突然病気を理由に休養に入ったのは、ほとんどそれが原因です
引用元:リアルライブ
自律神経失調症を克服した有名人
自律神経失調症は、身体を常に良い状態に保ってくれる自律神経のバランスが崩れる症状です。胃潰瘍、円形脱毛症、過呼吸など、メンタルが原因で身体に様々な症状が現れます。
長嶋一茂(元プロ野球選手・タレント)
1996年以来自律神経失調症と過呼吸の経験があり、プロ野球選手として活躍していたころバッターボックスに立てなくなった。
引用元:wikipedia
長嶋茂雄さんの息子であるだけに、マスコミやファンからのプレッシャーは尋常ではなかったんでしょうね。
1996年のプロ引退後は、タレント・コメンテーターとして芸能活動を継続されています。
立原啓裕(俳優)
探偵ナイトスクープに16年間出演されていた立原さん。1992年にレギュラー番組本数の日本新記録(週16本)を作られてます。
多忙がたたり、運転中に自律神経失調症の症状が出て、危うく交通事故死しそうになっています。2ヶ月の療養生活での体験を元に『立原啓裕の自律神経安定法』を出版。私も読みましたが、特に同梱の安眠CDはとてもオススメです。
拒食症
Cocco(歌手)
雑誌:パピルスにて、拒食症と自傷に悩まされたことを告白されてます。
シンガーソングライターとしてだけではなく、絵本作家、舞台とマルチに活動。
つらい気持ちの時に「Raining」を聞くと本当に癒やされます。
まとめ
ラストに私が好きな言葉を紹介します。
激しく傷つくということは・・・
傷つく能力があるから傷つくのであって・・・
その能力の内容といえば、豊かな感受性と鋭い感覚である・・・吉行淳之介(小説家)
特にアーティストにパニック障害の方が多いのは、感受性が豊かだからこそだと感じます。