ゲーム分析とは|不快なコミュニケーションのパターンを掴み、変える心理学

 2016年12月14日  

game-analysis

ゲーム分析とは、人がはまりやすい不快なコミュニケーションのパターンを分析し、その改善に役立てるための心理学です。

TA交流分析のプログラムの1つになります。

  • いつも目の上のタンコブのように注意される
  • 長い時間をかけて話し合ったけれど、ただ時間とエネルギーを浪費しただけだった
  • あの人と会話すると、いつも言い合いになってしまう

など、誰しも無意識のうちにコミュニケーションのゲームを仕掛けたり、仕掛けられる事があります。今まで生きてきて、これから紹介するコミュニケーションのゲームを仕掛けたことも、仕掛けられたことも無い人は、まずいません。

ですので、ゲーム分析の考え方を知っておくと、カウンセリングに限らず、仕事や日常生活でもコミュニケーションがグンと楽になります。

ゲーム分析でピックアップされているコミュニケーションのゲームは、仕掛ける側と仕掛けられる側に別れます。仕掛ける側はあくまで無意識のうちに仕掛けていて、仕掛けられる側も無意識のうちにハマって時間と労力を浪費するハメになります。代表的な不快なコミュニケーションのパターン(ゲーム)を紹介します。

まずは私が以前仕掛ける側だったゲームです。

世話焼き

あなたの身近に聞いてもないのに色々と親切すぎるくらい教えてくれる人はいないでしょうか?

私自身過去このゲームを仕掛けていた事があります。20代前半の時にある会社に入って3年がたった頃、後輩が入社してきました。私はその後輩が聞いてもいない事をあれこれと教えていたのですが、振り返ってみると「その後輩が仕事が出来るようになるために」とか、「会社の仕事をうまく回すため」に教えていた訳ではなかったんですね。

なぜ丁寧に教えていたのかというと、その後輩に自分の方が上だと見せしめるために教えてました。ある意味教えることで支配下におこうとしてた訳です。後輩側からすると、そんな関わりは嫌ですよね。

こちらが欲しているお世話であれば大歓迎なのですが、世話焼きの場合はこちらが嫌だったり必要無いと感じているのに、「あなたのために」という態度で接してこられます。

対策

この対策はとても簡単です。仕掛けてくる相手は、要するに「自分は立場が上である」という感覚や、「自分は役立つ存在である」という感覚を満たしたくて仕掛けてきてますので、それをフォローします。やってくれた事に対しては、素直に「ありがとう」と受け取っておいて、ある程度の距離感を取るのがポイントです。

もし親御さんが必要無いものをどんどん送ってきてその置き場に困るようであれば、一旦「ありがとう」と相手の気持ちを受け取り、「置き場がないから回数を減らして欲しい」と冷静にこちらの思いを伝える必要があります。

さぁとっちめてやるぞ!(さぁつかまえたぞ!)

「さぁとっちめてやるぞ!(さぁつかまえたぞ!)」のゲームを仕掛けるのは、こちらがほんの些細なミスをしても鬼の首をとったかのようにきつく注意してくるタイプの人です。仕事であれば、1対1で叱るのではなく、あえて大勢の前で注意してきます。どこの職場でも比較的よく見かけるケースです。

このタイプの人は、こちらがミスをしていなくても重箱の隅をつつくようにあら探しをして注意してきます。

対策

注意されたミスを聞いても新たにあら探しして注意してきますので、ミスをするしないはあまり関係ありません。このゲームを仕掛ける側は、先程紹介した世話焼きのゲームと同じく「自分の方が立場が上である」ことを確認しておきたいからこそ仕掛けてきます。

特に職場であれば、最近年功序列が崩れてきて能力給に移ってきてますので、いつ後輩に抜かれても不思議はありません。でもそれはプライドが許さないので、立場が上の今のうちにそれを知らしめる、他の人に見せしめるために敢えて注意してきてます。

ですので、対策としては相手のその欲求を満たしてあげます。決してゴマをすったり、嘘を言って相手を立てる必要はなく、しっかりと目を見て挨拶したり、相手の良い所をしっかりと伝える事で「自分のほうが上である」という承認欲求が満たされます。

その後は、ある程度の距離感を取ってあまり付き合わないようにするのも大切です。嫌な人と無理に仲良くなる必要は一切ありません。

はい、でも

「はい、でも」のゲームは、イエスバットとも言われています。このゲームを仕掛ける側は、「相談を持ちかける」という形で仕掛けてきます。仕掛けられる側は、親切だけれどもどこか上から目線の人が比較的仕掛けられやすいです。

例えば深夜に電話をかけてきて、「これについて困っている」という相談を持ちかけられます。しばらく聞いたあとに、「こうしてみたら」と提案しても、「そうだよね」と一旦は受け取りつつ、「でもそれは~だから難しい」という風に断ります。

この「解決方法を提案する」→「一旦は受け取り、でも・・・と断る」→「別の解決方法を提案する」という形が延々とループします。

「はい、でも」のゲーム例

気になる人に告白しようかどうか迷ってるんです

まずは食事に誘ってみたら?

そうですよね。でもいい場所が見つからなくて

あそこのパスタ屋は雰囲気いいよ。

そうですよね。でもパスタだとすぐに食べ終えてしまいそうで・・。

駅前の中華は結構美味いよ。

そうですよね。行ったことあります。でも胃が弱くて、油物が苦手なんです・・・

最終的に何の解決にもならないので、相談を受けた側がブチ切れて「勝手にしろよ!」と言って終わる場合も多いです。時間と労力を使ったけれども、何の成果も生み出さず疲労感だけが残るパターンです。

このゲームを仕掛けてくる理由

相談を受けた側はたまったものではありませんが、このゲームを仕掛けることで相談した側のある感覚は満たされています。何の感覚かというと、「相手に無力感を味あわせてやった」、「相手の時間を奪ってやった」という感覚です。本人にはそんな自覚は無いので、無意識の内に何度も繰り返してしまいます。

このゲームを仕掛ける側の人は、幼い頃に自由にさせてもらえたり自分で選ぶ機会が少なく、親の強制が強かった体験をしている人がほとんどです。そのため無意識のうちに「力や権力に屈服してたまるか!」という思いがあります。でもそれをストレートには言えないので、ゲームという歪んだ形で表現してきます。

解決策

コミュニケーションの形を変えます。このパターンにハマったら、アドバイスするのでなくしっかりと聴きます。人はアドバイスが欲しいのではなく、「ただ聞いて欲しいだけ」という時も多いです。しっかりと聴き、つらさや苦しさ等の本音を出しても良いというメッセージを態度で示していきます。

その上で相手がアドバイスを求め、「はい」「でも」のパターンになってきたら、「相手はどう思うか、相手の考えを聞く」パターンにチェンジしたり、一旦その場の会話を止めて、「10日後くらいまで考えてみて、それからまた会話をしましょう」という感じでコミュニケーションの形を変えます。

それだけでこちらのストレスは大きく変わります。仕掛けてきた側も本音を出せる関係になってくると、無意識の中にある「力には屈服しない」という思いも溶けていきます。

その他のゲームの種類

値引き(ディスカウント)

この仕事やってみたら?これをしてみたら?と伝えても「~だから出来ません」と言い、自分を下げて言います。その事で相手からの「いやいやそんな事ないよ。あなたならやれるよ。」という言葉を引き出すために、自分の価値をあえて落とすゲームです。

キックミー

繰り返し規則違反を犯したり、遅刻常習だったり、失敗を重ねることによって自分から「嫌ってくれ」という態度を取ります。本人にその意識はないけれども、行動は「嫌ってくれ」という行動をとってしまいます。

これについてはその人の生育歴が関係しています。解決のためには後述する人生脚本の考え方が必要です。

まとめ

ゲーム分析の中でも、特に多いコミュニケーションのゲームとして

  • 世話焼き
  • さぁとっちめてやるぞ!
  • 「はい」「でも」

を紹介しました。

実は誰しもこういったコミュニケーションのゲームを仕掛けたり仕掛けられたりするのには理由があります。それは、コミュニケーションのゲームを仕掛けるのは、人のとても根源的な欲求「承認欲求」(自分の事を認めて欲しい、認めたい欲求)を満たしたいからこそ無意識のうちに仕掛けてきています。

承認欲求は誰しも持っている欲求です。逆にいえばここが満たされれば、コミュニケーションのゲームでストレスを感じたり、余計な時間や労力を消費することは無くなります。

承認欲求を満たしたいという相手への理解が進むとそれだけで気持ちがグンと楽になる事も多いです。

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