心理カウンセラーの種

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TAエゴグラムとは|人の行動パターンが目に見えてわかる心理テスト

 2016年12月13日  

TAエゴグラムは、TA交流分析のプログラムの中の1つです。エゴ=自我、グラム=図表、の意味合いがあり、人の自我状態を心理テストを使い図表化します。

どんな風に図表化するのかというと、50問程度の質問に答え、それを使ってグラフを作成します。もちろんグラフの形は人によって様々な形になります。ペーパーを使いますので、TAエゴグラムは質問紙法とも言われています。自分自身や身近な人の行動パターンを、目に見える形で現せます。

普段過ごしていて、どうしてもウマが合わない人、嫌いではないけれども話していて不快になる人はいないでしょうか?そんな人とのより良い人間関係形成に役立てたり、自分自身の強み弱みを客観視出来る特徴があります。

また、様々な心身症(心が原因で身体に病気の症状が現れる)の改善にも役立てられます。

TAエゴグラムの心理テストは、実際にやってみるのが早いです。ネットで出来るサイトもありますが、その場限りですし、エゴグラムは変わっていく事も多いので、後に残るペーパーでやってみる事をお勧めします。特に悩みや問題を抱えていて、それが改善されると図表は目に見えて変わります。正確にいうと、エゴグラム(図表)を利用して行動パターンを変えていくことで悩みが改善されます。

こちらのサイトで、エゴグラムでよく使われる心理テストをPDF化されてますので、プリントアウトしてやってみて下さい。↓はこの記事作成時にやってみた私のエゴグラムになります。

エゴグラムシート例

エゴグラムシート例

それぞれの要素が、具体的にどんな行動パターンを表すのかを解説します。

TAエゴグラムでは、人の自我状態(自分自身の状態)を大きく3つに分類しています。

TAエゴグラムで定義する人の自我状態

  • 親的な要素(P
  • アダルト(大人)の要素(A
  • 子の要素(C

の3つです。

それぞれのアルファベットの頭文字は、P(parent)、A(adult)、C(child)の略です。

さらにPは「CP」と「NP」に、Cは「FC」と「AC」の2つに細分化されます。TAエゴグラムでは、この合計5つの人の自我状態を見ていきます。

先程紹介した心理テストを実際にやってみて頂くと、それぞれ項目が「CP、NP、A、FC、AC」の5つに分かれています。この5つの項目がそれぞれ高いか低いか、それぞれの項目の関係性を見ていくことで、人の大まかな行動パターンが分かります。

マックスが20だと、8~12のラインはニュートラルゾーン(中間的な部分)と呼ばれます。高いと良い、低いと悪いというモノではなく、高い状態と低い状態でそれぞれメリット・デメリットがあります。それぞれの自我状態を解説します。

CP(厳格な父親的な部分)

頑固おやじのイラストCPはCritical Parentsの略です。その人の頑固おやじ的な要素になります。

ここが高いと、規則や時間にとても厳しく、1度決めた事をきっちりと実行する強さがあります。規律を大事にしますので、人への注意やしつけもキッチリできます。特に上司にあたる人はここがある程度高くないとチームを仕切れません。人にも自分にも厳しい部分です。

ここが低いと時間を守らなかったり、貸したお金を返さなかったり期日を守れなかったりします。良い意味でも悪い意味でもおおざっぱです。

職業的には警察官、教師にCP高い人が多いです。芸能人でいうと、星野監督や武井壮さんタイプです。

NP(やさしい母親的な部分)

やさしい母親のイラストNPはNatureling Parentsの略です。その人のやさしい母親的な要素です。

ここが高いと、面倒見がよく世話好きです。他人の細やかな変化に気付けたり、褒めるのも得意です。ただ、時にお世話しすぎてその人の自立を妨げてしまう事もあるかもしれません。ここが高い人は動物を飼ったり、植物を育てるのが好きな人も多いです。

NPが低いと、側にいる人の自立を妨げるような事はありませんが、人との暖かい交流が築きにくいです。

職業的には、看護・介護関係、心理カウンセラー、保母さんにNPが高い人が多いです。芸能人でいうと黒柳徹子さん、アグネス・チャンさんタイプです。

A(冷静な大人の部分)

計算する兄のイラストAはadultの略です。冷静沈着な大人の部分。

ここが高いと、全体を見たり、落ち着いて判断したり、計算がとても得意です。非常にクールなのですが、表情の変化があまり見えないので「何を考えているかわからない」と捉えられることもあります。

ここが低いと、感情に振り回される事が多いです。衝動買いに走ったり、その場の空気で物事を決めて、後から後悔することも多々あります。

職業的にはプログラマータイプです。芸能人で言うとニュースキャスターの櫻井よしこさんのような人はAが高いです。

FC(自由奔放な子供の部分)

自由奔放な子供のイラストfree childの略です。あなたの中の自由奔放な子供の要素。

ここが高いと自然と明るく、思った事を口に出すのが得意で、なおかつあまり憎まれません。好きな事、食べたい物などもとても明確です。好きな事は突き詰める傾向が強く、好きな作家さんの本は全部集めたり、趣味に熱中することも多いです。

ここが低いと思ったことを自由に言えない傾向があるため、苦しいです。ただ、自分自身が悩みを抱えている時は、FCが低い状態の人といるほうが疲れません。

職業的には、芸能人やアーティスト(歌手・芸術家)は全般的にここが高い人が多いです。特に声優の金田朋子さんや、女優の藤田朋子さん、マルシアさん等は典型的にFCが高いです。「嬉しい」「楽しい」「つまらない」等、感じている事をハッキリ言いつつも、嫌味が無いのでどこか憎めない、嫌われないのも特徴です。

AC(順応する子供の部分)

アダプターのイラストadapted childの略です。あなたの中の、周りに合わせて順応する子供の要素です。ちなみに電気機器のアダプターは、電圧を合わせるためのものです。

ここが高いと、平和主義です。荒波を立てることはありません。どんな組織でもうまくやっていけます。ただ、無理に高いと人に合わせ過ぎたり、自分の思った事が言えなかったり、やりたい事を我慢して強いストレスを抱えやすいです。

ACが低いと周りに合わせる事がほとんど無いため、周りの人がストレスを抱えやすくなります。

TAエゴグラムの基本

TAエゴグラムでは、「どこかの要素を下げる」事はやりません。高いところは良い悪いではなく、その人の特徴だからです。その特徴を下げるということは、ある意味自分自身を否定している事に繋がります。非カウンセリング的です。

仮に下げたい要素があったとしたら、基本的に隣の要素を上げると下がります。これは全体的なエネルギーの総量は変わらないため、どこかを上げればどこがが下がることがほとんどだからです。

ですのでエゴグラムを作成してみて、もし変えたいところがあれば、いずれかの要素を高める観点で変えればよいです。特に変えたくなければ無理に変える必要は一切ありません。

下げたい要素がある場合

CPを下げたい

CPを下げたい場合は、NPを上げれば自然に下ります。特に上司の方は、CPが高いだけだと厳しくて周りがついてこない事もあるため、CPの高さに加えてNPの面倒見の良さをプラスすると部下の方の働き心地も良くなり、かつご自身の職場での緊張感もほぐれてきます。

NP、FCを下げたい

NPやFCを下げたい場合は、Aを上げるとよいです。これをやると結果どうなるのか?という予測を立てられるので、感情にまかせて行動することが抑えられたり、自分本位の親切ではなく相手本位の親切に繋げられます。

ACを下げたい

ACを下げたいと思う人は多いです。ここを下げたい場合は、FCかCPを上げていくと良いです。自分の意見をしっかりと言う(CP)機会を増やしたり、自分がやりたい事、好きな事を選択してやっていてシンプルに楽しい事を増やすとストレスも大きく変わります。

上げる必要が無い要素

ACを上げる必要はありません。悩みを抱えてカウンセリングに来られる方や、うつの人にはACが非常に高い人が多いです。

仮にあまりにも他人に合わせられなくて困るのであれば、Aの要素を上げれば良いです。

具体的に各要素の上げ方を解説します。

各要素の上げ方

それぞれの要素を上げることは、自分の行動パターンに変化を作ります。相手を変えることは出来ませんが、自分の行動パターンなら変えられます。行動パターンが変われば人間関係が変わり、人間関係が変われば人生も変わってきます。

CPの上げ方3つ

CPが高まると実行力が上がって目標を達成出来たり、指導力も高まるメリットがあります。

ポイントは3つで

  • 自己管理
  • 自分の意見、考えを言うようにする
  • 生活の中で決めたほうが良い事を決めて実行する

です。それぞれ詳細を解説します。

1 自己管理の力を高める

自己管理は大きく3つに分けられます。体調管理、お金の管理、時間の管理です。どれも目標達成には欠かせません。

一気に高い目標を置くと難しいので、やれそうな事を実行するのがポイントです。例えば月に1回は自分の貯金額を確認したり、お金を使う時に本当に使う必要があるモノなのかどうかを振り返ってみたり、ランニングを週に1回15分程度する等、とにかくこれなら出来そうだなという事からやっていってみて下さい。

2 自分の意見、考えを言うようにする

もし人に「どう思うか?」と聞かれた時には、何も言わないという自己表現ではなく、とにかく自分の意見を伝えるようにします。何かに対して反論があるのであれば、その理由も合わせてしっかりと伝えます。

部下の方やお子さんが間違いやミスをした時にも、後からそれを伝えるのではなく、出来るだけその場で伝えるようにしてみて下さい。後からだと相手の方の記憶もあいまいになるためです。

3 生活の中で決めたほうが良い事を決めて実行する

これは自己管理にも繋がります。これも出来るだけ簡単にやれそうな目標が良いです。

うつの方であれば、「起きたらまず窓を開けて部屋の空気の入れ替えをして下さい」という指示をカウンセラーから出すこともあります。

他には掃除を2日に1回はする、日記をつける、カギは部屋の所定の位置に置くなど、こうした方が自分が整うと感じる事を決めて実行するとCPは高まります。

NPの上げ方4つ

NPの上げ方を一言で言うと、相手への思いやりを高めるという点に尽きます。具体的に心がける点としては

  • 出来るだけ相手の話しをしっかりと聞くようにする。
  • 相手の気持ちに共感する。
  • 相手の変化を見て伝えたり、良い点を褒める。
  • その人が楽になるために、「何かやれる事ある?」と声をかける。

等です。

「自分はこう感じる、こう思う」はとりあえず置いておいて、相手はどういう状況なのか?どういう気持ちなのか?というところに重きを置いて関わります。

こういった関わり方・聴き方をカウンセリングでは傾聴と呼んでいます。具体的な聴き方については、1分でわかる「傾聴とは」その意味と目的の記事を参照下さい。

相手の変化を伝える簡単な方法としては、身近な人が髪を切った時に「髪切ったんですね。」「その髪型似合いますね。」等と伝えるのがやりやすいです。

「その服似合いますね。」「そのバックの色、似合いますね」等、相手の持ち物と合わせて、相手が心地よく感じるメッセージを伝えるのもNPが高まります。

部下の方やお子さんが何か失敗した時にも、すぐに叱るのではなく「何かそうなった理由は無かったのか?」を察して、相手の状況を出来るだけ理解しようと努めると、NPが高まって慕われやすくなります。

Aの上げ方3つ

Aが高まると、感情に大きく左右されたり、衝動的に行動して後悔する事も激減します。ポイントとしては

  • プラス面、マイナス面を客観的に見る。
  • 物事を明確に、具体的にする。
  • 感情本位ではなく、目的本位の行動をする。

です。

明確に、具体的にする

物事を明確にするという事は、例えば「なんとなく不安、なんとなく怖い」のであれば、具体的にどんな事が不安なのか、怖いのかを明確にします。

漠然と「怖い」と感じている時と、「自分を変えるのが怖い」、「人に影響を与えられるようになるのが怖い」というのが掴めているのとでは明確さが違います。明確になると、それだけで落ち着けたり安心感が湧くことも多いです。

感情本位ではなく、目的本位の行動を取る

例えばカウンセリングのトレーニングであれば、出来ないことを出来るようにするためのものなので、どうしても上手くやれなくて落ち込みます。「落ち込むからトレーニングに行かない」というのは、感情本位です。

落ち込むから行きたくない気持ちと同時に、きっちりと傾聴出来るようになりたい、カウンセリングが出来るようになりたい、という目標もあると思うんですね。「落ち込む気持ちを抱えながら、トレーニングに行く」というのは行動本位です。自分自身の一時の感情に囚われていない行動です。※たまには逃げるのも良いと思います。

FCの上げ方

FCを上げるポイントは、「楽しいと思う事をやる、娯楽を楽しむ」です。

FCは特に芸能人で高い方が多いです。

先日新幹線が停電で止まった時、キングコングの西野亮廣さんがその場にいた人と宴会をされたんですね。詳細:大停電の夜に

停電という状況はその場の人に共通していますが、その状況に対してふてくされてJRにクレームをつけるのと、その場にいた人と宴会を楽しむのとではストレスの受け方も大違いです。

他にも、これをやっていれば満足というものが見つかるとベストです。「映画を見る」でも、「漫画を読む」、でも「ゲームをやる」でも、とにかく自分がやっていて楽しいと感じる事を増やしていきます。

もし身近に「ワガママを言っているけれども愛される人」がいれば、その人を観察して真似できるところは真似してみて下さい。

食べたいものを聞かれた時は、周りに合わせるよりも、「自分はこれが食べたい」と素直な気持ちを口に出していくとFCも高まります。

ストレスを溜めやすい人の典型的なエゴグラムの形が、FCが低くてACが高いというものです。他人に無理に合わせたり、自分を抑え込む関わりが多いとストレスが溜まりやすいです。FCを高めていけば、ACは自然と下がります。

まとめ

それぞれの要素の高い低いは、ご自身が育ってくる過程の中で必要があって身に付けてきたものです。無意識に身に付いていた事がほとんどかもしれません。

グラフの形は十人十色で人それぞれです。ご自身の色は是非大切にしていって下さい。

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