セルフメンタルケア

自分はダメだと思う心理、自己否定が強い原因3つ

自分はダメだと思う心理、自己否定が強い原因は、大きく分けると次の3つです。

  • 幼少期の親の影響で自己否定感が強い
  • 現実と理想のギャップが大きい
  • 目標(うまくやれない事)に挑戦しているため

自分はダメだと感じられる時は誰にでもありますが、そう思う時間が長ければ長いほど苦しいです。

心理学的にはこの感覚は自己否定感と呼ばれますが、具体的にどんな自分がダメだと感じられるのかは人によって異なり、ここが明確になるだけで楽になれます。

辛さや落ち込みが軽いパターンであれば簡単にクリアにできますが、日常的に「自分はダメだ」と感じられると生き苦しさが強く、自傷行為や、最悪の場合は自分で自分の人生を絶つことにもつながります。

この記事では、自分がダメだと感じられる心理、原因を3パターン紹介します。1つだけ該当している場合もあれば、複数の場合もあります。

1 幼少期の親の影響で自己否定感が強い

自分はダメだと日常的に感じられて苦しい原因のほとんどがこれです。

あなた自身が幼少期に、次のいずれか(または複数)に当てはまっていれば、自分はダメだと感じられる要因になります。

  1. 親から褒められる・認められる機会が少なかった
  2. 親から虐待を受けていた
  3. 自分で選択する機会が少なかった
  4. 過保護に育てられた
  5. 常に親から言い返されていた(ほとんど話を聞いてくれなかった)

いずれも親という人生で初めて出会う人から否定されたり、認めてもらえていないケースです。自己肯定感(様々な自分を許容できる・自分にOKを出せる感覚)の基盤は、幼少期に築かれます。

関連:自己肯定感が低い原因8つ|幼少期の親との関係、家庭環境の影響が大半

親から認められなかった場合

例えば私自身、20代前半の時に今のままの自分ではダメだ・将来が不安だという思いがとても強かったのですが、当時の私は認めてはいけない(他人も自分も)という思いが無意識のうちにありました。

当時はその思いを持っている事にさえ気付いておらず、カウンセリングを学ぶようになって初めてわかりました。

これは、私の両親がたまたま2人とも私に対して「褒める・認める」事を滅多にしなかったのが原因ですが、いくら頑張っても自分を認められなかったり、同じように他人もなかなか認められない状態でしたので、職場で良好な人間関係は築きにくい状態でした。

「何かがおかしい」という感覚はありましたが、自分では何がおかしいかはわからず、重い感じと妙な危機感や焦燥感が強かったです。

また、子供は親の似たくない部分であっても、似てしまうことは多々あります。親自体の自己肯定感が低い場合、その価値観を引き継いで苦しくなりやすいです。

幼少期の家庭環境、親の影響で根付いた不都合な価値観は様々なタイプがあり、TA交流分析という心理学では禁止令と呼ばれています。
関連:人生脚本とは|効率的に書き換える方法を心理学を通して解説

虐待を受けていた場合

親から虐待を受けていた場合が、もっとも自己否定が強くなります。というのも、自分が生まれて初めて出会った人から暴力という形で存在を否定されるため、生きてて良いとは思えないのが自然です。

子供は誰しも無力で、どんなに嫌な家庭環境でも、そこから逃げる術がありません。そうなると自分には愛される価値が無いと思わざるを得ず、大人になってからその価値観であえて他人に嫌われるような行動をしてしまうこともあります。

心理学では、上記のように無意識にとってしまう不快なコミュニケーションパターンをキックミーと呼んでいます。

過保護に育てられていた場合|共依存

過保護と自己否定がつながる理由はシンプルで、成長して出来るようになったことであっても親から余計な世話を焼かれることで、自分は出来ない人間(ダメな人間)なんだという思いが繰り返されるためです。

ひきこもりの原因のほとんどは親の過保護・過干渉ですが、共依存になって長引くとその分辛い時間も長くなります。
詳細:共依存の仕組みと劇的に克服する3つの方法

親から認められなかった場合は、自分を認めたいけれど認められない、ひきこもりの場合は、自立したいけれど出来ない等、何らかのギャップがある場合、自分にダメ出しする原因になります。

2 現実と理想のギャップが大きい

自分にダメ出しして苦しいのは、現実と理想の差があるからこそです。

現実と理想の差が大きい状態の図

心理学ではこれは、不一致と呼ばれています。

自分はダメだと思って苦しいのは、ダメな自分でいたくないからこそ、
自分のことを嫌いで苦しいのは、自分を好きになりたいからこそです。

というのも例として、ゴキブリを嫌いな人は多いですが、それが悩みになる人はいません。これは現実と理想のギャップが無いためです。ゴキブリを好きになりたい人は、基本的にいません。

自分がダメだと感じられて苦しいときは、マイナスの感情にエネルギーを取られるため、自分を客観的に把握しにくいです。自己否定で苦しいときは、自分を好きになりたいからこそ苦しいんだなと振り返るだけで少し楽になれます。
関連:自己肯定感を高める方法11個|心理学で簡単にできます

3 目標(うまくやれない事)に挑戦しているため

上記2つで紹介したケースは心がマイナスの状態だった時ですが、特に悩みや心の問題が無い状態(ニュートラルな状態)から、何らかの目標にトライしている時は、どうしても自己否定感が強めになります。

自己否定感が強くなる時の図

この場合落ち込む理由として、今の自分ではうまくやれない事に挑戦しているからこそです。自分が目標としている事がうまくやれないと、当然ながら落ち込みます。落ち込むとモチベーションが落ちて、それを継続する気力がどうしても落ちてきます。この場合の対処法は、

うまくやれない自分を許容する

ことです。

私自身もカウンセラーの研修生時代、先輩からこの言葉を言われ、うまくいかない度に思い起こし、糧にしてきました。

うまくできない自分を許容する回数が増えると、次の行動につなげやすくなるだけでなく、うまくやれない他人に対しても優しくなれます。

まとめ

自分はダメだと思う心理、自己否定が強い原因として

  1. 幼少期の親の影響で自己否定感が強い
  2. 現実と理想のギャップが大きい
  3. 目標に挑戦している時は落ち込みやすい

の3つを紹介しました。

特に幼少期の親との関係性が非常に大きいですが、そこで欲しかった愛情が得られなかったとしても、人は大人になってからでも自分で自分を育んでいくことができます

自己否定感が強い状態でも生きていくことが出来るのも人の強さですが、生きにくさはどうしても出てきます。私自身オンラインカウンセリングを実施しておりますので、しんどい時はお気軽にご活用下さい。


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  • この記事を書いた人

井上 隆裕

2004年よりプロの心理カウンセラーとして活動。2013年に独立開業。ジョイカウンセリングスクール代表。 運営者情報

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