特に初めてカウンセリングを受ける時、「何を話せばよいのか?」という疑問を持ちやすいです。この思いが出てくるという事は、とにかく早く悩みを解決したい!という意識がとても高いからこそだと思います。
心の悩みは複雑に絡み合っていることも多いので、一体何が悩みで、何が問題なのか、自分自身ではよくわからない時もあります。
カウンセリングで話す内容は、結論からいうと
がメインです。もちろんそれ以外でも何を話してもOKですが、カウンセリングは基本心の問題解決を目的とした会話です。
実際にカウンセリングに行ってみて、カウンセラーに会ってみて、言えそうな事を話せば良いです。話せそうでなければ無理に話す必要はありません。
何を話せば良いのか気になる方は、今気になっている事を事前に紙に書いてみるのがおすすめです。
目次
今一番つらい事、困っている事、気になっている事を書く
どれか1つだけでも、もちろんOKです。
眠りが浅い、友人との関係がうまくいかないなど、なんとなく不安、なんとなくしんどい等、気になっている事、ひっかかっている事を紙に書いてみて下さい。一言二言で充分です。
なぜそれがひっかかっているのか?といった深い部分までは気にする必要はありません。書くと客観性が出てきて落ち着けます。
特につらい事を詳細に話すのは、その時の苦しい気持ちを思い起こす事でもあります。そして、もしそれをカウンセラーが受け止めてくれなかったら、気持ちのやり場が無くなって余計に傷つきます。だからこそ、まだ信頼できないカウンセラーとのカウンセリングは、「これをこれだけ話す」と決めておくのではなく、とりあえず話せる範囲の辛いことを決めておいて、その先はその時話せそうであれば話せばよいです。
とはいえ今の辛い気持ちを言葉にしにくかったり、人によっては会話や辛いことを思い起こすのが苦しく、会話が難しいケースもあります。
会話からスタートしないカウンセリングもあります
会話からスタートしない、会話をしないカウンセリングもあります。※カウンセラーによって使わない(使えない)人もいます。
自律訓練法
1つは自律訓練法です。イメージトレーニングともいわれていて、世界中で使われているリラックスを作るための方法です。
これはクライアントの疲労感がとても強く、今は話せる状態ではないという時に行うことが多いです。この場合のカウンセリングのテーマは、「話して問題解決の方法を模索する」ではなく、リラックスを作って身体と心を楽にするになります。
上手くリラックスでき、身体の調子がよくなって睡眠もよくとれるようになると、それだけで気持ちもグンと楽になります。20分程度の自律訓練法で2時間分の睡眠の効果があるとも言われています。
リクエストすることも可能ですが、基本的にカウンセラーがクライントの状態を見て行います。
アートセラピー(芸術療法)各種
アートセラピー(芸術療法)には様々な種類があります。人形などのグッズを使う箱庭療法、絵から心の深い部分を知っていく絵画療法、雑誌の切り抜きを使うコラージュ療法などがよく使われます。
どのアートセラピーも、無理に話す必要はありません。絵画療法には、「描くだけでスッキリ出来る」効果もあります。
こういった、「モノを使う心理療法」が確立されているのは、心は言葉では言い表せない事が多いからこそです。
ここまで初めてカウンセリングを受ける方向けに書きましたが、中には同じカウンセラーに継続してカウンセリングを受けていて、何を話すべきかわからなくなる方もおられます。そんな時はどうすべきかを解説します。
継続カウンセリング中「話すことが無い」と感じた時
ストレートにお伝えしますと、そのカウンセラーのカウンセリングはもう止めたほうが良いです。というのも、クライアントが話すことが無い、もしくは何を話すのが良いかわからなくなっているという事は、カウンセラーが適切な質問を出来ていない状態だからこそです。
本来カウンセリングは、問題解決のための会話です。なりたい状態をゴールとして、様々な課題を設定し、それに対してどう取り組むべきか、取り組んでみてどうだったか等、単に惰性で聞いていない限りカウンセラーが質問したい事は出てきます。
初めてではなく、継続カウンセリングを受けていて何を話したら良いかわからなくなるという事は、ある意味カウンセラーが未熟なせいで惰性なカウンセリングになっている状態ともいえます。
何を話して良いかわからない状態は、ご自身の息抜きや癒やしになっているとも思えません。カウンセラーは選べますので、変えるべき時期です。
うまく話せるかどうか不安な場合
という不安もあるかもしれませんが、間ができても、うまく話せなくても大丈夫です。
カウンセラーとしては、クライアントが上手く話せているかどうかよりも、クライアントが感じた事や思った事を素直に自分の言葉で語っているかどうかを重要視します。
素の部分を出してくれているという事は、信頼関係が築けているという事でもあり、様々な心の問題解決のための重要なポイントでもあるからです。
何から話すのがよいのかは、カウンセラーがしっかりとナビゲートしてくれます。心の問題の深い部分はわからない事も多いですが、カウンセラーに話せる事を話しているうちにそれが浮き上がってくる事も多いです。
その時に話せる事、思った事、感じた事を自由に話しているうちに「本音」や「素」の部分が見えてくることもあります。
スクールカウンセラーには何を話せば良いのか?
不登校のお子さんにカウンセリングを受けるようにすすめても、
この場合、カウンセリングを受けさせるために無理に色んなところに連れ回しても、お子さんにとっては今の自分を否定された気持ちになってしまい、親子関係が悪くなります。
あなた自身が不登校のお子さんとどう関わるのが問題改善に繋がるのかを掴むために、親御さんご自身がカウンセリングに行くのをお勧めします。
カウンセリングは相談者自身の「何とかしたい」という自発的な気持ちをサポートするものなので、その状態でない人に受けさせても良い結果には繋がりにくいです。
スクールカウンセラーによっては相談室以外で生徒に声をかけて関係性を作ったり、「話すことが無い」と言われても上記で紹介した箱庭療法を上手く使える人もいますが、子供さんが拒否するのであれば、親御さん(勧める側の方)がカウンセリングを受けるのが適切です。
話す内容は
- 家庭でのお子さんとの関わりで困っている事
- 今現在のお子さんへの関わり方、会話内容等
ですが、カウンセラーがすべて質問、リードしてくれます。
カウンセリングは基本的に癒やされたり、心が楽になったり、これからの希望を見つけられたり、自分を好きになるためにするものですので、初めてだと怖いかもしれませんが取り敢えず試しに行ってみるのをお勧めします。
現状を何とかしたい思いが強ければ強いほど、効果は高いです。
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沈黙でも大丈夫です
ちなみにカウンセリングでは、沈黙になっても全く問題有りません。経験値のあるカウンセラーであれば、沈黙になっても気まずくならずに「一緒にいる」関わりが出来ます。
そもそもカウンセリングは普通の会話と違い、話しにくい心の悩みや傷を話して頂く場です。
過去の苦しい体験を思い起こすのは勇気も入りますし、怖さもあります。心で感じている事を言葉にしにくいケースもあります。
仮に沈黙になっても、その場その場でカウンセラーが適切にナビゲートしてくれます。
まとめ
カウンセリングで何を話すか?については、何でもOKです。
基本的にカウンセリングは心の問題解決のための会話ですので、主なテーマとして取り扱うのは、今特に辛い事、困っている事、何となく気になっている事です。
何が心の問題なのか、自分自身でも把握しにくいケースもあり、そんな時は絵や物、夢を通して心を見ていく心理療法もあります。