人に迷惑をかけてはいけないと思っている方は、とても他人にやさしい方だと思います。他人を思いやる気持ちがなければ出てこない言葉です。
特に日本人は他人の目を気にしやすい、人からどう思われるかが気になる人が多いので、迷惑をかけたくない気持ちが強い人が多いと感じます。
ただ、この思いが強いと生きにくさやデメリットもあります。この記事ではそのポイントと、改善方法を解説します。
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人に迷惑をかけたくない心理
なぜ「人に迷惑をかけてはいけない」思いが強いのかは、親の教育・育て方の影響が強いです。
特に会社で仕事をする時は協調性が求められますので、「人に迷惑をかけないようにしなさい」と、親は子供の将来を考えて言います。
この思いが強いと確かに周りの人は楽ですが、自分自身が苦しくなります。
苦しいポイント
他人の思いが優先される
これが1番のデメリットです。
特に進学(退学)、就職(退職)、結婚(離婚)などの自分の人生の重要なポイントで、自分の思いよりも他人の思いを優先してしまうと、心にはどうしても違和感が生まれます。
- 学校を辞めたいけれど、辞めたら親に迷惑がかかる
- 会社を辞めたいけれど、辞めたら周りに迷惑がかかる
- 離婚したいけれど、別れたら子供や相手の家族に悪いのではないか?
つまり迷惑をかけてはいけない思いが強いと、自分がどうしたいか?という自分の思いよりも、他人の思いを優先する事になって苦しくなります。
上記のような人生の重要な局面だけではなく、普段の生活でも何が食べたいか、何をしたいか等、自分よりも他人の希望を優先しがちです。
周りに合わせるのは得意ですが、自己主張がどうしても得意ではありません。
他人に甘えられない・頼れない
迷惑をかけてはいけない思いが強いと、他人に頼るのがどうしても苦手になります。
職場では仕事をどうしても抱え込みやすくなるので、他人に仕事を振ったり頼るのが苦手でオーバーワークになって疲労します。
また他人から親切にしてもらったり、「手伝おうか?」と言われても迷惑なのではないかと感じてしまい、人の好意を受け取りにくいです。
私自身20代の時に「自立して自分で何でも出来るようにならなければならない」という思いが強かったので、仕事で人に頼る事が極度に少なかったのですが、その反動として他人に頼りたい、甘えたい気持ちもありました。
人を頼ることは決して迷惑ではなく、相手に喜んでもらえる頼り方もあります。何でもかんでも自分でやっていると、そのスキルが身に付きません。
楽に生きるための改善ポイント
自分の思い・気持ちを大切にする
迷惑をかけてはないけない思いが強いと、無意識のうちに自分の思いよりも周りの人の思いを優先して重要な選択をしがちです。
特に進学(退学)、就職(退職)、結婚(離婚)で迷う時は、他人の思いを大切にするよりも、自分がどうしたいか、自分の思いを大切にすべきです。
自分が選択すれば自己責任になりますが、納得がいって後悔は残りません。
あなた自身が納得のいく選択をして幸せなら、それを見ている周りの人も楽なはずです。
自分の人生の大切な選択に踏み込んでくる人からは、離れた方が良いです。
迷惑をかけてはいけない思いを緩める
いきなり今までの生き方をガラリと変えるのは難しいので
迷惑をかけてはいけない
思いを
迷惑をかけない方が良い
くらいに少し価値観を緩めるのがお勧めです。私が好きな言葉を紹介します。
迷惑かけたくないからって死んじゃう人がいますけど、人って迷惑をかけるために生まれてくるんですよ、あえて言うとね。どれだけ迷惑を許しあえるかが、人と人とのつながりの深さだと思う。
関野吉晴 (探検家・人類学者)「絶望に効くクスリ vol.1」より引用
特に体調不良で仕事を休むと「周りに迷惑がかかる」と考えて無理をする人がいます。確かに他のメンバーに負担がかかる仕事もありますが、お互い様で逆に休んだ方が、他のメンバーも気が楽です。その人がしんどい時に無理せず休めますので。
しんどい時に気を使って無理に仕事をしても生産性が悪く、非効率です。
まとめ
迷惑をかけてはいけない思いが強い方は、他人を大切にされている方だと思います。
その思いが強くてしんどいのであれば、他人を大切にするように自分自身を大切にする観点を増やしていくと楽になります。
特に相手が喜ぶ頼り方が身に付くと、自分も楽になって相手にも喜んでもらえて一石二鳥です。