セルフメンタルケア

依存されやすい人の特徴・心理と依存された場合の対応法3つ

誰かに依存されると、相手に振り回される感じが特に苦しいです。

不思議な事に依存されやすい人と、そうでない人に別れます。私自身以前は依存されやすいタイプでしたが、ある意味依存したい人を引き寄せていたと思います。

依存してくる人はこちらではコントロールできませんが、関わり方を変えることで依存させない対応は可能です。

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依存されやすい人の特徴・心理

どちらか1つだけの場合もあれば、両方当てはまる方もいます。

常にやさしく接する方

たとえば何かを頼まれた時にノーと言うのが苦手だったり、愚痴を聞かされ続けても受け止めながら聞き続ける方です。

ある意味非常に優しい人なのですが、相手の要望にどんどん応えてしまい、結果自分が一杯一杯になって苦しくなります。特に次のいずれかの思いが無意識にあると、自分が苦しくても常にやさしく接してしまいます。

  • 嫌われてはいけない
  • ワガママを言ってはいけない
  • 言いたいことを言ってはいけない(本音が言えない)
  • 尽くさないといけない(役に立たなければならない)

いずれも無意識に根付いているため、本人が気付いていない価値観です。

こういった自分を苦しめる価値観がある理由は、育ってきた家庭環境が非常に大きいです。例えば父親が非常に怒りやすいと、ワガママを言える環境ではないです。
詳細:頼まれたら断れない理由・心理と改善方法3ステップ

次のタイプも依存されやすいです。

依存に応える事で初めて自分を保てる場合

相手の依存に応える事でメリットもあり、相手よりも上に立っている感覚、相手を支配している感覚が得られます。

相手が求めてもいない、必要としていないのにお世話してくる人は、この傾向が強いです。私自身過去そうでした。つまり、

依存に応える事で自分が保てる=自己肯定感が低めの人

はどうしても依存されやすいです。続いて依存してくる理由・原因について解説します。

依存してくる人の心理

非常にシンプルで、誰かに頼っていないと、誰かにかまってもらえていないと、1人では自分を保てないためです。1人だと気持ちも不安定で、1人の時間もどうしても楽しめず、人を求めます。

例えば恋人や結婚相手から別れを切り出された時、自殺未遂をする人は依存心が非常に強いです。その人と一緒にいないと自分をどうしても保てないので、その行為に至ります。恋人関係が危うくなった時に、夜中にリストカットした写真をメールで添付して送ってきた人もいました。

しかしそういった恋愛を続けていても、依存される人にとっては必要とされている感覚はありますが、愛されている感覚はありません。私自身が依存された時もそうでした。

では依存してくる人を寄せ付けないために、具体的にどう対応すれば良いかを解説します。

依存された場合の対応法3つ

いずれも相手に依存させない方法です。3つすべて行うと効果的ですが、いずれか1つでも効果があります。

1 今の関わり方を振り返り、それを緩める

依存されて苦しくなるのは、相手の要求に応えすぎていたり、相手の話は聞き入れるけれど、自分の思いを言えない時です。

先に紹介した↓のような価値観が無意識にあると、自分を苦しめる関わり方になります。

  • ワガママを言ってはいけない
  • 言いたいことを言ってはいけない(本音が言えない)
  • 尽くさないといけない(役に立たなければならない)

こういった不都合な価値観は、幼い時の家庭環境で、その当時は必要があって無意識に身に付けたケースがほとんどです。

相手の要求は受け入れ、自分の思いは言わない関わりだと苦しくなって当然です。そこから脱却するために、上記のいずれかの価値観がないかどうか振り返り、思い当たるものがあれば緩めてみて下さい。
「尽くさないといけない→尽くした方が良い」くらいに緩めるだけで楽になります

今まで続けてきた生き方ですので急には変えにくいですが、少しづつ緩めていくことは可能です。

結果として自分の思いや意見を言える回数が増えると、依存する側の無理な要求も断れるようになります。

また、依存されないためには、助けを求められても出来ることと出来ない事があるというルールを伝える事も必要です。

2 ルールを決め、それを相手にも伝える

プロのカウンセラーが依存されないのは、この部分が大きいです。

カウンセリングや電話対応は、基本的に営業時間内のみで、クライアントの方が深夜のカウンセリングを希望されたり、深夜に電話がかかってきても、私は決して受けません。
もちろんその時間は受けれない理由と、他の時間であれば受けれる事は伝えます。

また、1度カウンセリングを受けられた方が、その後メールで詳しい悩みを書いてこられる場合もありますが、その悩みに対して無料での返信はせず、有料のカウンセリングに申し込んで頂くように伝えています。

依存する側の要望にすべて答えていると、こちらの身体が持ちません。また、依存する人が仕事に就けていない場合、社会で活動するためには規定の時間を守る事が欠かせません。そのため、ルールを決めて伝えておく事は、依存する側に自立を促す上でも重要です。

メールの返信も、即返す場合もありますが、毎回即返しているとそうでない時のショックが大きいため、特に緊急でない場合は、あえて24時間程度時間をおいてから返信することもあります。

もしあなたが相談をもちかけられた時は、予め「21時までなら聞くよ」と伝えておいたり、伝えられなかった場合でも、聞ける時間が過ぎたらそこまで聴いた話しを要約して相手に伝え、「また後日話しを聞かせて」と伝えて区切ります。

エンドレスで話しは聞けない(悩み相談は時間を区切って聴く)というルールを行動で示して関わっていきます。

必要以上に関わりを求められた時

以前私がカウンセリングの勉強をしていた時、同じように勉強している男性の友人がいました。その人に当時交際していた女性から、深夜にリストカットした写真をメールで送ってこられたんですね。

女性としては心配して欲しい・すぐにメッセージが欲しい思いでそうしたのだと思います。

しかし私の友人はそれを見ても、すぐには返信しなかったんですね。友人が女性に翌日送ったメッセージは、

まずはパニック障害をしっかり治して下さい。その意思があるなら交際を続けましょう

でした。依存させないために、必要なルールだと思います。※パニック障害の方すべてに依存傾向があるわけではありませんが、この方は依存も強くありました。

結局その女性はその時は治す意思がなかったのか、そのメッセージを送ってからは何の返信もありませんでした。

もし深夜にすぐにメッセージを返していれば、

自分を傷つければ心配してくれる。関わってくれる

という事を学習させてしまいますし、依存が続いていたと思います。

もちろん状況によって関わり方は変わりますが、関わってほしいために自分を傷つけたのであれば上記の方法が適切です。

職場で依存された場合

職場で依存されて苦しいのは、自分の思いが言えずに相手の要求を断れなかったり、仕事を抱えすぎてしまうケースです。

この場合も方法は同じで、「これ以上は引き受けられない」というルールを伝えればOKです。または他の人にも手伝ってもらう等、仕事を完了させる何らかの方法を一緒に考えれば良いです。

仕事を抱えすぎるとあなたが潰れてしまいますので、出来ない事は出来ないと伝え、全体の仕事量が多いのであれば、上司に相談するだけです。

3 自分自身の自立性を高める

依存する側は、「こちらの都合を考えずに関わりを強く求めてくる」という問題がありますが、依存される側にも依存される事で自分自身を保てる(相手のお世話をする事で相手を支配したり、上に立つ感覚が得られる)という問題があります。

これが双方苦しくなければ問題無いのですが、いくら相手を助けてもお互いが潰れる感覚が強く、苦しいです。共依存状態です。

これを抜けるためには、依存されなくても自分を保てるよう、自分自身の肯定感・自立性を高めていく必要があります。
詳細:自己肯定感を高める方法11個|心理学で簡単にできます

自己肯定感を高めるお勧めの方法は、とにかく自分の好きな事を達成感が得られる形でやる事です。何かスキルアップできたり、視野が広がる趣味が良いです。楽器演奏や海外旅行もGoodです。

もしご自身の心に何かひっかかりがある時は好きな事をやろうとも思えないので、上記リンク記事をご参照下さい。

誰かのお世話をしなくても自信が持てるようになると、シンプルに生きやすくなります。

まとめ

依存されるのは嫌なものですが、レッキとした理由があります。

相手を変えることは出来ませんが、その相手との関わり方・自分の行動は変えられます。依存でお困りの方は上記の方法を是非試してみて下さい。

お一人での解決が難しい場合、お気軽にオンラインカウンセリングをご活用下さい。本記事著者の井上が担当しております

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  • この記事を書いた人

井上 隆裕

2004年よりプロの心理カウンセラーとして活動。2013年に独立開業。ジョイカウンセリングスクール代表。 運営者情報

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