心理カウンセリングが保険適用になるケース3パターン

 2017年10月25日  

心理カウンセリングが保険適用になるケースは、かなり限定されていますがあります。

結論からお伝えすると、保険適用となるのは、以下の3ケースです。

  1. うつ病等の気分障害と診断され、医師からのカウンセリングで認知行動療法が実施されるケース
  2. 特定の精神疾患と診断され、医師から通院・在宅精神療法を受けた場合
  3. 医師が標準型精神分析療法としてカウンセリングしてくれるケース

上記ケース以外は実費です。
共通しているのは、医師からのカウンセリングという点です。それぞれ詳細を解説します。

うつ病等の気分障害と診断された方のケース

具体的には次の症状と診断される必要があります。

うつ病等の気分障害、不安障害[強迫性障害、社交不安障害、パニック障害又は心的外傷後ストレス障害(PTSD)]

※以前は医師から認知行動療法が実施された場合、「うつ病等の気分障害」のみが保険適用でしたが、平成28年より不安障害も追加されています。

参考:厚生労働省資料-P104

この症状に対して医師による認知行動療法、または精神分析療法が実施される場合、適用されます。

うつ病は診断が非常にあいまいな症状です。厚生労働省の調べによると

1999年から2005年までのたった6年間で、うつ病患者は約2倍に増加

というデータもあるくらいです。詳細は、気分障害とはの記事をご参照下さい。

ネット上ではメンヘラ等という言葉も見られますが、落ち込んだり不安で眠れなくなることは、人であれば一生のうちに何度かあって自然だと思います。

特定の精神疾患と診断され、医師から通院・在宅精神療法を受けた場合

特定の精神疾患とは、以下になります。

統合失調症、躁うつ病、神経症(不安障害)、中毒性精神障害(アルコール依存症等)、心因反応、児童・思春期精神疾患、パーソナリティ障害、精神症状を伴う脳器質性障害等

引用元:保険診療の理解のために(厚労省資料)P33

こちらはうつ病ほど診断のあいまいさがありません。統合失調症であれば、見えないものが見えたり、本来無い音が聞こえたりします。

通院・在宅精神療法とはいわゆる一般的なカウンセリングで、聴くのみではなく、社会適応能力の向上を図るための指示、助言等の働きかけを継続的に行います。

このケースにはさらに注意事項があり、

精神科を標榜する保険医療機関の、精神科を担当する医師が行った場合に限り保険算定。

とされています。※通院の場合のみ。入院の場合は異なります。

心療内科と精神科の違い

簡単にいうと、精神科は心の問題改善を目的としています。それに対して心療内科は、心の問題がきっかけで身体に症状が現れている方が対象です。身体の症状改善を目的としています。

「心療内科」は心理的な要因で身体の症状(胃潰瘍、気管支ぜんそくなど)が現れる、いわゆる「心身症」を主な対象としています。

引用元:医療機関の選び方

ただ、近年は受診へのハードルを下げるためか、わかりやすくするためか、心療内科のイメージを打ち出しつつ、精神科も兼ねているクリニックが多いです。

医師が標準型精神分析療法としてカウンセリングしてくれるケース

標準型精神分析療法とは、「なぜその出来事が悩みとなるのか?」をしっかりと分析する療法です。

例えば職場の部下に対しての許せない気持ちが強ければ、そのことについてしっかりと傾聴した後、「許せないということで他に何か思いつく(連想する)ことはありますか?」等と質問して、心の深い部分を見つめていきます。

医師によっては、薬の処方無しで実施してくれる場合もあります。(著者の場合がそうでした)

厚生労働省の資料によると、標準型精神分析療法の場合、1回45分を超えないと、保険点数として算定されません。儲けが少なくなるからか、医師がじっくりと話を聞いてくれるところは多くありません。近くにそういったところがあれば、ラッキーだと思います。

ここまでは、医師がカウンセリングを行う場合のみ保険適用されるという事で紹介しましたが、民間資格である臨床心理士のカウンセリングでも保険が適用されるケースもありますので、詳細を解説します。

臨床心理士によるカウンセリングで保険が適用されるケース

精神科医と臨床心理士が共同で精神療法を行っている場合のみ健康保険が適用されます。

臨床心理士単独でのカウンセリングには、どんな心理療法だろうと一切保険は適用されません。病院、私設のカウンセリングルーム共に適用されません。

精神科医師等と臨床心理技術者が共同で精神療法を行う場合は診療報酬制度の対象であるが、臨床心理技術者が単独で行う精神療法は、診療報酬制度の対象外である。

引用元:医療保険制度について-P18(厚生労働省)

まとめ

上記以外にも入院精神療法が実施された場合保険が効きますが、レアケースと思いますので詳細は省きます。

心理カウンセリングに保険が適用されるのは、医師によるカウンセリングで、上記の特定の精神疾患と診断された場合のみです。

じっくりと30分以上の時間をかけてカウンセリングしてくれる医師は、現実それほど多くありません。

国家資格として公認心理師資格がスタートしていますが、近いうちに公認心理師単独でも保険が適用されるようになるかもしれません。

ただし、公認心理師は基本的に医療関係が対応分野です。例え公認心理師単独で保険適用されるようになっても、うつ病や心身症、パニック障害など、日常生活に支障をきたすような状態になってからのカウンセリングに保険が適用されるのは今と変わりません。

それ以外の恋愛の悩みや、自己肯定感を高める目的でのカウンセリング、各種症状にまで発展させないための予防的なカウンセリングに保険が適用されるのは、現実的ではないと感じます。


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