セルフメンタルケア

人からのアドバイスを受け入れられない、素直に聞けない理由と改善方法3つ

人からのアドバイスを聞き入れられないと、人間関係が適切に築けなかったり、仕事などが覚えられずに悩みになります。

アドバイスを受けるとうざいと感じられることも多いですが、これは自分のことをわかってもらえていないにも関わらずアドバイスされると、今の自分を否定された気持ちになったり、そのアドバイスが適切でも納得感が持てないためです。

アドバイスには的外れのものもありますので、何でも受け入れれば良いというわけではありませんが、仕事を覚える時や、何かを習得する時にアドバイスが受け入れられないと、今の自分を成長させることができません。

この記事では、アドバイスを素直に聞けない理由と対処法を心理学的な観点を交えて解説します。

アドバイスを素直に聞けない理由

大前提として、自分のことをわかってもらえていない人からのアドバイスは、受け入れられなくて当然です。

自分自身にとって本来必要なアドバイス(例:仕事のやり方、チームで動く時に必要な事など)を素直に聞けない理由は、

  1. 親が頑固でその気質を受け継いでいる
  2. アドバイス=強い否定に感じられる

ためです。

子は良くも悪くも親に似るため、1はわかりやすいと思いますので、2について詳しく解説します。

アドバイスが強い否定に感じられる理由

アドバイスされると自分全てを否定された気持ちになるのは、育ってきた環境の影響で自己肯定感が低いからこそです。

自己肯定感が低いと、まずは自分を認めて欲しい・尊重して欲しい気持ちが先立ってアドバイスを受け入れる余力がありません。

アドバイスを受け入れる
=できていない自分を受け入れる

余力がなく、打たれ弱い状態といえます。

また、素直に謝れない、ごめんなさいと言うのが苦手(自分が悪いと認められない)な面もあります。私自身そうでした。

この場合の自己肯定感が低い原因の多くは育ってきた環境にあり、

  • 親が過保護で親本位のアドバイスに従わざるを得なかった
  • 親自身も自己肯定感が低く、常に親が言い返すコミュニケーションが多かった

等です。

親が過剰なお世話で過保護だった場合、ある意味アドバイスだらけでそれに無理やり従わざるを得ず、自分を尊重されていると感じられないため、自己肯定感は下がります。

また、親自身が自己肯定感が低く、言い返すコミュニケーションが多い(親同士、親子間)と、どうしてもそれを引き継ぎます。親自身が人のアドバイスを受け入れていなかった場合、子も同じような行動を取るのは自然なことです。

親に限らず余計なお世話をする人はいますが、その行動の心理は相手のお世話をすることで相手よりも優位に立つことです。ある意味お世話相手を自分の下に置いている行動ですので、世話を受ける側は

お世話(アドバイス)=自分を否定されている(できない自分とみなされている)

思いが根付きます。

こうなるとたとえ自分にとって必要なアドバイスでも、自分を否定されたような気持ちになって冷静に聞けなくなります。

これを踏まえた上で、人のアドバイスを聞けない時の改善方法を解説します。

アドバイスを聞けない時の改善方法3つ

1 自己理解を深める

上記の理由で今まで育ってきた環境で、アドバイス=否定という思いがセットになっているため、まずはそれを自覚すると客観性が出て、相手本位のアドバイスか、自分のことを考えてくれてのアドバイスか見分けがつきやすくなります。

自己理解が深まると、今の自分に納得ができて自己肯定感も高まります。

2 相手本位のアドバイスをしてくる人の心理を理解する

人によっては確かに相手が優位に立つためにアドバイス、余計なお世話をしてくる人もいます。

お世話される側は気分が悪いのですが、この不快なコミュニケーションは心理学的にも確立されていて、人の根源的な欲求から仕掛けられています。
詳細・解決方法などは、ゲーム分析の世話焼きページをご参照下さい。

自己理解だけでなく他者理解も深まると、よりコミュニケーションが楽になります。

3 受けたアドバイスを落ち着いて考える

アドバイスには

  1. 相手が優位に立つためのアドバイス
  2. 今の自分にとって必要なアドバイス

の2つがあります。

アドバイスを受けると、とにかく否定された気持ちになる場合、まずは何をアドバイスされたか事実関係を明確にしてみて下さい。その上で1であれば放置でOKです。そのアドバイスを聞き入れる必要はほぼありません。

ありがとうございます。助かります。

と受け取れればベターです。

2の場合のアドバイスは、

  • 自分の事をやチームのことを考えて言ってくれているアドバイス
  • 愛情があるからこそのアドバイス
  • 関係性を続けたいからこそのアドバイス

であれば、それを聞くことであなた自身がレベルアップします。

自分を変えるのは嫌な時もあると思いますが、変わらないと年齢を重ねても何も成長がなく、変わらない怖さもあると思います。

変わる時はどうしても抵抗感がありますが、抵抗を感じながら変わりたい方向に変わっていくと、年齢を重ねるごとに生きるのが楽になります。

まとめ

特に信頼関係が無い人からのアドバイスは、誰しも受け入れ難いものです。今の自分を否定された気持ちにもなります。

相手本位のアドバイスなのか、自分やチームのことを考えてくれてのアドバイスか、客観的に判断する思考パターンを増やすと、聞き入れるべきアドバイスが見えてきます。

アドバイスは本来受け入れにくいものなので、心理ウンセリングでもまずは傾聴して信頼関係(ラポール)が築けた上でなければアドバイスしません。

関連:自己肯定感が低い原因7つ|幼少期の親との関係、家庭環境の影響が大半


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  • この記事を書いた人

井上 隆裕

2004年よりプロの心理カウンセラーとして活動。2013年に独立開業。ジョイカウンセリングスクール代表。 運営者情報

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