「完璧にしなければならない」と思っていて、完璧に出来れば問題無いのですが、生きていると上手くいかない事も多いです。
完璧主義の場合、その都度完璧にやれない自分はダメだという思いが湧き上がってきますので、生き苦しいです。
この記事では完璧主義になる原因と、今すぐできる治し方(緩め方)を5つ紹介します。
原因
「完璧でなければならない」という思いは、自分自身の価値観です。
価値観はどう築かれるのかというと、親から引き継いだり生まれ育った環境(生育歴)の中で必要があって身に付けるケースが多いです。
元々持って生まれた性格・性質はありますが、「生まれ持っての価値観」という言葉はありません。ですので、完璧でなければならないという価値観は、育ってくる過程で身に付いたものです。
例えば、自分よりも優秀な姉や兄、弟や妹がいた場合、どうしても比較されることが多いです。
「お兄ちゃんは簡単に出来たのにあなたは・・。」等と言われ続けると、
今のままの自分じゃダメなんだ。もっと頑張らないと、兄のように完璧でないと愛されないんだ。
という思いが無意識のうちに根付いていきます。
また、兄弟と比較されなくとも親から褒められたり認められた経験が無いと、同じように「今のままの自分ではダメなんだ。」と感じざるを得ません。
特に日本人は謙遜を大事にして褒める傾向が弱いので、親から「よく頑張ったね。」「よくやったね。」と言われた事が無い人も多いです。
生まれ育ってきた環境の影響はとても強いですが、価値観は大人になってからでも変えられます。具体的な緩め方を解説します。
完璧主義の治し方(緩め方)5つ
「完璧主義 治し方」というワードで検索される方が多いのでこの言葉を使っていますが、厳密には治すものではありません。病気ではないですし、育ってくる過程でその時は必要があって身に付けた価値観だからです。
ただ、完璧主義傾向が強いと生きにくさにも繋がりますので、治し方というよりは緩め方という観点で解説します。
完璧にやる事が自分自身の本来の目的なのかどうか振り返る
自己肯定感が低い原因5つと、今すぐ出来る高める方法11個の記事で次のようなコメントを頂きました。
完璧を求めても、完璧な努力は大体いつもできないため、結果完璧にできなかったからダメだという結論に達してしまいます。
おそらく仕事での事だと思いますが、完璧にできなかったからダメだという言葉は、とにかく完璧にやる事が最終目標だからこそ出て来る言葉だと思うんですね。
決して悪い事ではないと思いますが、しんどいですよね。仕事であればその仕事を依頼してくれた人がいるのではないかと思います。完璧にやる事よりも、その方がより満足・納得してもらえる仕事をする方に意識を向けると、「完璧にできなかったからダメだ」という思いは弱まります。
0か100かを緩める
完璧主義だと、少しでも自分の至らなかった点があると気になります。
1点でも、「自分で頑張り切れなかった、もっとこうすればよかったかもしれない」という点を見つけてしまうと、自分のしたその仕事を、すべて意味のないものと感じてしまいます。
「100でなければ意味が無い、99ではダメだ」という事ですよね。
仕事の難易度が上がるほど100に出来ない事も多いと思いますし、100に出来なかった時はモチベーションも落ちます。仕事に取り組みにくい、新しいチャレンジをしにくいというデメリットもあります。
ここを変えたいのであれば、0か100以外の自分も受け入れていくしかありません。
上手くやれない、100でない自分を受け入れるのが辛い時もあると思います。ただ、それがその時にやれた結果だと思うんですね。
テストで100点を取り続けられる人は皆無ですし、60点主義でやってみて初めて見えてくることも多いです。
0か100以外の自分を受け入れるという事は、やるかやらないか、どっちつかずのグレーな自分を受け入れていく事とも繋がります。
どっちつかずのグレーな自分を受け入れる
完璧主義だと意志が確定しない自分が許せません。
私も子供が欲しいという気持ちになったり、私なんかの子供に生まれてきたら子供がかわいそうだという気持ちになったり。いつもふわふわと、意志の確定しない自分が嫌で仕方がありません。
子供が欲しいという気持ちと、それに対する抵抗感があると、どうしても気持ちが揺れると思います。
特に大事な事であればあるほど、なかなか決めづらいです。決めきれなくて戸惑う時もあると思いますし、意志が確定しない時もあるのが自然だと思います。
今は決めれないというのは、意志は確定してませんが、その時点での1つの答えでもあります。
1ヶ月後に決めるでも、3ヶ月後に決めるでも良いと思います。どっちつかずの状態も特有のしんどさがあるので、時間が解決してくれる事もあります。
出来ていない所だけでなく、出来るようになった所に意識を向ける
前進していると感じられるようにになりたいのであれば、そこに意識をフォーカスしていきます。
というのも、人はどうしても上手くいっている所よりも、問題が有る部分に目がいきがちなんですね。例えば、↓のAとBの図をパッと見てどちらが気になりますでしょうか。
ほとんどの方は、丸が欠けている「B」が気になると思うんですね。問題がある方が気になります。
これは人の本能的な反応です。生き延びるためには欠けているところに意識を向けることが大事ですので、必然的にそちらの方が気になります。完璧主義の方はなおさらです。
ただ事実としては、欠けた丸と欠けていない丸があるだけです。欠けている方に強く意識が向くと、欠けていない丸まで見えなくなってしまいますので、そこもきっちり意識していきます。
「こうなりたい」「こうしたい」という何らかの目標がある方であれば、
目標当初の自分と比べて変わったところ、出来るようになった所
を意識すれば良いです。日々の小さな変化を大切にしていきます。
どんな小さな変化でもOKです。仕事を効率的にするために物を減らした、整理した等の変化も、出来たらノート(日記)につけていってみて下さい。自分は前進していると感じる事が出来るようになります。
これはプロゲーマーの梅原氏も実践している方法で、私もやってみましたが1日1日にハリが出るのでお勧めです。
参考:1日ひとつだけ、強くなる。
ここが変わると、自分だけではなくて周りの人に対してもやさしくなれます。職場の部下の人やお子さんに対して、「まだここまでしかやれていない」と感じて厳しく接するよりも、「始めに比べてここが出来るようになった」と捉えて接する事ができるようになります。ご自身のイライラも激減します。
ただ、完璧主義の方の場合、何をどうしたいのかが、自分でも分からないというケースも多いです。そんな時は次を意識してみて下さい。
とりあえず気が向く事、楽しいと思える事をやってみる
完璧にしないといけないという思いが強いと、必然的に行動が鈍ります。やるならきっちりしないといけない訳ですから。
ただ、やってみて初めておもしろいなと感じられたり、向いているな、または向いていないなと感じられる事は多いです。やってみてつまらなければ止めれば良いだけです。
三日坊主という言葉もあるくらい、続けることが美徳とされる風潮はありますが、やってみてつまらない事がわかれば、それは1つの発見だと思います。
何をどうしたいのかが、自分でも分からない場合は、自分自身が楽しいと感じられる事、その時に気が向くことをやってみるのが良いです。読書でもゲームでも旅行でも何でも良いです。休みたい、何もしたくないと感じられるのであれば、是非休みましょう。
お勧めは心理学・カウンセリングを学んでみる事です。完璧主義が緩んで生きやすくなると、自分も楽ですし周りの人も楽です。この先の将来も大きく変わります。様々なスクールがあり、こちらから一括で資料請求出来ます(無料)ので、興味のある方は是非比較検討してみて下さい。
まとめ
完璧主義を緩める方法として5つ
- それが自分の本来の目的なのかどうか振り返る
- 0か100かを緩める
- どっちつかずのグレーな自分を受け入れる
- 出来ていない所だけでなく、出来るようになった所に意識を向ける
- とりあえず気が向く事、楽しいと思える事をやってみる
を紹介しました。
完璧主義はある意味今までずっと続けてきた生き方ですので、急には変えにくいものです。ただ、なりたい方向に少しづつシフトしていく事は必ず出来ます。
完璧に治さないとダメなんだ!意味がないんだ!という思いが湧いてくるかもしれませんが、完璧でなければならないから、完璧にした方が良いくらいに少しづつ緩めてみるのがお勧めです。