資格取得ノウハウ

民間のカウンセラースクールに向く人と向かない人|失敗しない学校選びのポイント

カウンセラー養成講座を受講する女性

筆者自身民間のカウンセラー養成スクールに通ってプロになれましたが、通うメリットが強い人と、そうでない場合があるのも事実です。

この記事では、どんな人が民間のカウンセリングスクールでの学びのメリットが強いのか、逆にデメリットとなるかもしれない人はどんな人かを紹介します。

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民間のカウンセラースクールに向いてない人

  1. 高校を出たばかりの人
  2. 家族を養う必要のある男性(主に20~40代)
  3. 資格を取れば心理の仕事があると考えておられる方
  4. パニック障害や統合失調症などの症状で、日常生活を送るのに支障をきたしている状態の方

順に詳細を解説します。

高校を出たばかりの人

高卒で社会人になってから心理カウンセラーになるにはの記事でも解説してますが、カウンセラーになるにしてもどこかの企業で社会経験を積んでからのほうが絶対に良いです。

というのも「カウンセラーは社会性や一般常識が無い」というイメージを持たれやすいんですね。なぜかというと、相談者から頼られる・必要とされる職業なので、自分でも気がつかないうちに偉そうな態度になりやすいんです。先生先生と言われ出すと、その傾向が出てきやすいです。そうなると、信頼されないカウンセラーになってしまいます。

実際病院などで臨床心理士のカウンセリングを受けた方は、「この人には話せない」と感じられた方もいます。(もちろんしっかりとした対応をされる臨床心理士さんもいます)

逆にいうとここが大学で学んで、他の企業に務めた経験が無い臨床心理士と差をつけられるポイントでもあります。高校を出てすぐに、心理カウンセラーになるために民間のカウンセラースクールに通うのはお勧めできません。

家族を養う必要のある男性(主に20~40代)

理由は簡単で、カウンセリングで家族を養えるほどの収入を得る事が出来るまで3年以上かかる可能性が高いからです。

結婚していて離職中だけれども、カウンセリングスクールに通う目的がプロのカウンセラーになる事ではなく、コミュニケーション力や生きやすい生き方を身に付ける・自己肯定感を高めるためという目的であればお勧めできます。

また、カウンセリング1本で生計を成り立たせるという目的ではなく、副業の1つとしてやっていきたいという方でしたら問題無いです。

資格を取れば心理の仕事があると考えておられる方

資格はその人が何を学んだかの目安にはなりますが、介護等とは違い、心理は資格を取れば仕事があるという世界でもありません。

民間のカウンセリングスクールの中には、資格を取れば仕事がありますよと説明してくる所もあります。仕事があるのであれば学ぼうとする人は多いですし、スクールとしても入学生が多いほど儲かるからです。そんな時は、それが具体的にどんな仕事なのかをしっかりと確認してみて下さい。

パニック障害や統合失調症などの症状で、日常生活を送るのに支障をきたしている状態の方

心理やカウンセリングの学びを深めるよりは、1対1での対面カウンセリングのほうが適切です。定期的に不特定多数の人が参加する講座に通うのが苦しい状態だと思いますので、個人カウンセリングで日常生活に支障をきたさないレベルまで回復することが先決です。

民間のカウンセラースクールに向いている(メリットが強い)人

  1. 「今のままの自分」では生きていけない感覚がある
  2. 臨床心理士が好きではない
  3. 人を支援する関係の仕事についていて、今の仕事に活かしたい
  4. 最終的にカウンセラーとして独立開業したい人

順に詳細を解説します。

「今のままの自分」では生きていけない感覚がある

この原因が自分自身でもわかっている場合もあれば、そうでない場合もあると思います。

実は民間のカウンセリングスクールに通っている人で、「プロになりたい」と言いつつも本音は「自分の生き方を見直したい」という方はとても多いです。

また、1対1のカウンセリングに通うのとはちょっと違うと感じられるからこそ、カウンセリングの学びが気になると思うんですね。特に聴くスキルやストレスマネジメントのスキルは、民間のカウンセリングスクールの講師は何度も教えているので、対面でのカウンセリングをメインに行っているカウンセラーよりも教えるのが上手いのは当然です。

ココが下手だとお金を払って講座を受けてくれる人がいなくなっていきます。

臨床心理士が好きではない

臨床心理士は技術試験は無いので、カウンセリングスキルがそれほどでもなくても取得している人がいます。そういった人のカウンセリングを受け、「カウンセリングってこんな感じか。。。」と思われる方もいます。

臨床心理士資格取得には大金がかかりますが、カウンセリングが出来るようになるわけではないので、そこに納得がいかない人は民間カウンセリングスクールの方が向いています。

人を支援する関係の仕事についていて、今の仕事に活かしたい

今の仕事に活かす目的で心理学やカウンセリングを学ぶなら、大学だと英語を改めて学ぶ必要があったり、余計な事が多すぎます。コミュニケーションスキルの習得も、大学よりも民間のスクールのほうが近道です。

特に看護師・介護士・教師・マッサージや整体関係の方はすでに悩みを抱えた方と対面している事が多いので、民間のスクールでの学びが即実践につながります。実際民間のカウンセリングスクールには、この職業の方の割合が高いです。これらの職業の方は話を聴く機会も多いので、カウンセラーとしての聴き方も、学んで即活かしている人が多かったです。

最終的にカウンセラーとして独立開業したい人

これはなぜかというと、臨床心理士資格は病院や学校などの組織で働く際には必須といえますが、独立するのであれば必須ではないためです。

もちろん信頼性のアップに役立つのは間違いありませんが、指定大学院に入学するために英語を学ぶ必要があったり、費用対効果の良くない資格といえます。

独立カウンセラーには、実力が求められます。民間のカウンセラー養成スクールできっちりトレーニングと実践を積めば実力をつけられます。

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学校選びで失敗しないための注意ポイント7つ

私が以前通っていた心理カウンセラー養成スクールでは、前のスクールで受講し、研修したけれどもプロになれるとは思えなかったという理由で学校を移って来られた方が複数名おられました。

受講料はどの学校も30~50万円と安くはありません。学校選びで後悔する結果になると、お金だけでなく、貴重な時間の損失にもなります。

失敗しないための心理カウンセラー学校選びのポイントを7つ解説します。

1 講師・トレーナーが心理カウンセラーかどうか

まさか!?と思われるかもしれませんが、普段ほとんどカウンセリングをしない人が、カウンセラー養成講座の講師をする場合もあります。

特に大学教授が講座を担当する場合、一見信頼性が高いように思えます。ただし、その大学教授が普段カウンセリングをやっていないのであれば、実践力が得られる講座とは思えません。

代表のプロフィールだけではなく、実際に教える講師はどんな人なのか?本当に心理カウンセラーなのか?はしっかりと確認しておくべきポイントです。

2 見習いたいと思えるかどうか

入学前に検討しているカウンセリングスクールのカウンセラーに触れる機会として、主に次の3つがあります。

  1. 無料スクール説明会(スクール相談)
  2. 体験講座
  3. カウンセリングを受ける

いずれかの機会でその学校のカウンセラーと接してみて、

  • こんなカウンセリングが出来るようになりたい
  • このカウンセラーから見習いたい

と思えないようでしたら、そのスクールは止めておいたほうがいいです。

カウンセラーを目指すにしても、コミュニケーション力をアップさせるにしても、カウンセリングスクールに通うということは、自分自身の今までの生き方を見つめ直す大きなきっかけになるからです。

スクールのスタッフやカウンセラーはそのための大切なサポーターですので、接してみてあなたがどう感じたか?の感覚が重要です。

3 社会性のある対応かどうか

心理カウンセラーは他の職業に比べ、一般常識がない人が多いです。

なぜかというと他のサービス業と違い、顧客である相談者から助けを求められる立場のため、カウンセラー自身も気がつかないうちに傲慢な態度になりやすいからです。(もちろんそうでない素晴らしいカウンセラーも多くいます)

特に他の職業を経験したことがないカウンセラーは、その傾向がどうしても強めになります。以下のような点に気を配ってみて下さい。

  • 電話口でこちらが名乗った場合、相手が名乗るかどうか
    (もしくは電話を掛けた際、会社名だけではなく、担当者名も名乗っているかどうか)
  • スクールから出る時に、エレベーターや出口まで見送りに来る配慮があるかどうか。
    (場所のシチュエーションにもよります)
  • せかせかとしていないかどうか
    (カウンセリングは、まず落ち着かないと心の内面が見えてきません)
  • こちらを尊重してくれている感じがするかどうか
  • スクールスタッフ同士の関係は悪くなさそうか
  • 服装は常識的かどうか(清潔にしているか)

特に将来独立開業を考えている場合、上記のような社会性が無いとクライアントにリピートしてもらいにくくなります。

4 掃除は行き届いているかどうか

掃除は誰にでも出来ます。ただ、細かいところに気を配れなかったり、きれいな空間で心地よく過ごしてもらおうという意識が弱いと、適当になります。

クライアントの方には几帳面な方や、完璧主義で細かい点によく気がつく方が多いです。手を洗いすぎる強迫神経症は、その傾向が顕著に現れます。

掃除が適当だと、そういった方は落ち着きにくいですし、そういった方をウェルカムしているとは思えなくなります。

部屋や棚の上にホコリはたまっていないか、トイレは掃除されているかなどは是非チェックしてみて下さい。

5 心理の仕事がある場合、具体的にどんな仕事なのか?

心理カウンセラー養成スクールの中には、

カウンセラーが足りていません!心理の仕事は沢山あります!

という事をやたらと強調する所があります。その理由は簡単で、入学生が増えるからです。

もしそう言われたら、少なくとも以下の3点は確認してみて下さい。

  1. どういった内容なのか(本当にカウンセリングの仕事内容かどうか)
  2. どのくらいの頻度であるものなのか?(毎日なのか?週3くらいなのか?年数回なのか?など)
  3. その仕事の契約はいつくらいまで続きそうなのか?

出来れば「どのくらいの報酬がもらえそうな仕事なのか?」も確認出来ればベターです。

仕事の契約期間については、研修のように単発のものもあれば、1年契約などの仕事もあります。あなたがプロカウンセラーとして力をつけた時も、契約が続いていそうな仕事なのかどうかは重要です。

卒業生が独立しているようでしたら、その方のホームページがあるかどうかもきっちりと確認してみて下さい。臨床心理士の資格無しに独立しているカウンセラーにとって、ホームページは生命線といっても過言ではありません。もしホームページがないようでしたら怪しいです。

6 心理カウンセリングが出来るようになるプログラムがあるかどうか

特にプロになる目的で受講を考えている方にとって大切なポイントです。

事実をお伝えすると、心理カウンセリングは講座を受講する座学だけでは絶対に出来るようにはなりません。

もちろん知識は大切ですが、知識だけでは車の運転が出来ないのと同じで、スキル習得のためにトレーニングや研修の場でやってみる事(実習)が欠かせません。

カウンセリングの講座と、基本的な話の聴き方の傾聴までは実習として行っているスクールは多いです。傾聴が出来るようになったとしても、仕事や日常生活には役立ちますが、傾聴だけでカウンセラーとしてお金がもらえるほど甘くはありません。

基本的なカウンセリングの流れは次のような形になります。

  1. 傾聴し、ラポール(絶対的な信頼関係)を築く
     ↓
  2. 分析する(なぜその出来事がその人にとって悩みとなるのか?を分析)
     ↓
  3. 問題解決のための各種療法・技法を使い相談者が納得のいくゴールを作るためのサポートをする。

2の分析力と、3の問題解決の過程のカウンセリング力を身に付けるためには、プロのカウンセラーに自分のカウンセリングの様子をしっかりと見てもらう必要があります。

これをするとどうしても少人数制、もしくは大人数の中から有志(カウンセリングロールプレイの希望者)を募るやり方になります。

少人数制になると、スクール側としてはどうしても収入面で落ちますのでやりたがらないスクールもあります。

カウンセリングロールプレイを見てもらえるトレーニングがあるかどうか

ここが1番のポイントになります。ここでいうカウンセリングロールプレイとは、10~30分のロールプレイではなく、最低でも60分以上のロールプレイです。

カウンセリングが出来るようになるためには、座学で講座を受けるだけではなく、実際に少なくとも60分以上のカウンセリングロールプレイをやってみる必要があります。そのカウンセリングの流れをプロに見てもらい、改善点を伝えてもらうことでスキルが向上します。

実際問題として60分以上のロールプレイを行うトレーニングが無いスクールは存在します。

スクールのプログラムは順次変更している事もありますので、詳細は資料請求して確認してみて下さい。

7 無料相談(説明会)でこちらのニーズを汲んでくれるかどうか

ほぼすべてのスクールが、受講前に無料のスクール相談(説明会)を実施しています。

その時に、あなたの望んでいる事をピンポイントで理解してくれる担当者かどうか?は大事なポイントです。

というのも、カウンセリングではその人がどんな状態なのか?何を望んでいるのかによって関わり方は大きく変わってきます。これは養成講座でも同じ事です。

私がカウンセリング講座に参加した時、受講生の目的は、大きく↓の3つに分かれていました。

  • プロ志望の人
  • 今の仕事に心理学・カウンセリングスキルを役立てたい人
  • 自分を癒やしたい人

当然ながら、その人が何を望んでいるかでスクール側は対応を変える必要があります。自分を癒やしたい人に、プロ志望の人と同じように厳しい事を言ってもきついだけです。

カウンセリング講座やトレーニングでも、その人がどういう状態なのか?何を望んでいるのかによって、講師は関わり方を変える必要があります。

ですので、事前の無料相談(説明会)で、

  • こちらが知りたい事
  • 受講のきっかけ
  • どんなことを望んでいるか

を聞いて、こちらのニーズを満たそうとしてくれるかどうかは、あなたがそのスクールで成長出来るかどうかにも大きく関わってきます。

無料説明会とはいえ、その場で説明やスクールの実績紹介のみで「こちらの状態を理解しようとしていない」担当者なら、そのスクールは避けるべきです。

そういったスクールでも台本通りの講座は受けれますが、丁寧なサポートをしてくれるスクールとは言い難いです。

まとめ

カウンセラー学校選びのポイントとして

  1. 講師・トレーナーが心理カウンセラーかどうか
  2. 見習いたいと思えるかどうか
  3. 社会性のある対応かどうか
  4. 掃除は行き届いているかどうか
  5. 心理の仕事がある場合、具体的にどんな仕事なのか
  6. 心理カウンセリングが出来るようになるプログラムがあるかどうか
  7. 無料相談(説明会)で、こちらのニーズを汲んでくれるかどうか

を紹介しました。

スクールの無料相談で、カウンセラーでない営業の方が担当される場合もありますが、実際の心理カウンセラーが担当するケースも多いです。その場合、カウンセリングの基本の傾聴を使って関わってくれるはずです。その傾聴で、わかってもらえたと感じられたかどうか、自分自身の感覚を大切にして受講の可否を決めるのが重要です。

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  • この記事を書いた人

井上 隆裕

2004年よりプロの心理カウンセラーとして活動。2013年に独立開業。ジョイカウンセリングスクール代表。 運営者情報

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