カウンセラー資格

キャリアコンサルタントになるには|受験資格、費用、難易度を解説

女性キャリアカウンセラーの写真

キャリアコンサルタントになるには、

  1. 受験資格を満たす(厚生労働大臣が認定する講習を修了する)
  2. 学科・実技試験の両方に合格する
  3. 登録手続きを行う

だけでOKです。国家資格ですが学歴不問で、中卒・高卒どちらでも取得可能です。
名称独占資格のため、3の登録手続きは欠かせません。

キャリアコンサルタント資格について

この資格は、キャリアカウンセラーとして2002年に民間資格でスタートし、2016年4月に国家資格化されています。
詳細:キャリアコンサルタントとは|メリット・デメリットを解説

終身雇用制度が崩れている今、雇用者を新しい仕事に繋げる役割として、国から期待されている資格といえます。事実2024年までにこの資格と上級資格を含めて、累計10万人を養成するキャリアコンサルタント養成計画が国から発表されています。

臨床心理士資格は発足から30年間で34,504名ですので、かなり急ピッチでの養成計画です。そのためか、国家資格にもかかわらず難易度の基準となる受験資格のハードルは、他の心理資格(臨床心理士・公認心理師)と比較してかなり低めに設定されています。

受験資格について

この資格の取得難易度が低い理由として、大学卒業の必要がありません。約2ヶ月間の規定の講習を受けるだけで受験資格が得られます。

↓のいずれかを満たせばOKです。

  1. 厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した者
  2. 労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する者
  3. 技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した者
  4. 上記の項目と同等以上の能力を有する者

引用元:厚労省ページ

独学では受験資格を得られません

3については、上級資格である「キャリアコンサルタント技能士」の試験になるため、詳細は省きます。

1の規定の講習を修了し、受験資格を得られる方が多いです。その費用詳細を解説します。

費用について

講習費+登録にかかるトータル費用は、386,600円です。
内訳:講習費33万円(平均)+受験と登録にかかる費用:56,600円

※条件を満たしている方は教育訓練給付制度により、受講料の70%(約23万円)が講座修了後に戻ってくるため、トータル約16万円で資格取得できます。

講習は、北海道から沖縄まで全国主要都市で開催されています。

様々なスクールが講習を実施しており、スクールによって開催都市や料金は若干異なります。↓からキャリアコンサルタント講習の資料を一括で請求できますので、ご自身にフィットするものを比較検討してみて下さい。

受験と登録にかかる費用詳細

学科試験:8,900円(税込)+実技試験:29,900円(税込)+登録手数料:8,800円(税込)+登録免許税:9,000円=56,600円(税込)。

通学・通信の講習時間

オンライン受講ですべて完結させることは可能ですが、実技指導も含むため通学、通信と以下のように時間配分されているスクールが多いです。

通学:トータル90時間程度
通信:トータル50時間程度
(受講期間:約3~4ヶ月間)

専門実践教育訓練給付金を使える方の場合

この制度を活用できる方は、トータル約16万円で資格取得可能です。条件は以下の2つです。

在職者、もしくは離職した(雇用保険の被保険者でなくなった)日から1年以内の者であり、雇用保険の被保険者期間が2年以上である者。
※この制度の利用経験者は、被保険者期間期間3年以上かつ前回給付から3年以上経過している必要有り。

参照元 厚労省 専門実践教育訓練給付金の支給要件

令和元年10月1日以降に受講の場合、以下の要件も必要です。

受講開始日の1ヶ月前までに訓練対応キャリアコンサルタントによる訓練前キャリアコンサルティングを受けること。

引用元:厚生労働省

上記は要するにお近くのハローワークでキャリアコンサルティングを受ければ良いだけです。(通常1回か2回、各60分程度。無料)

在職中の方は資格取得のみで70%が戻りますが、求職中の方は「資格取得+いずれかに就職」で合計70%がバックされます。※講座修了だけでも50%(約16万円)戻ります。

スクールの講座が厚生労働大臣の指定を受けている事も給付の条件となっています。ほとんどのスクールがその指定を受けていますが、念の為受講前にスクールにこの制度が使えるかどうかの確認をお勧めします。

こちらから地域別に講座を開催しているスクールのチェックと、資料請求ができます。

更新にかかる費用は年間約2万5千円

登録継続のために、5年ごとに更新の必要があります。

登録してから次の更新までの5年間で、厚生労働省が指定した以下2つの講習を受ければOKです。

知識維持講習:15,000円+消費税(最低基準8時間分)
技能維持講習:10万円+消費税(最低基準30時間分)

年間の税込み費用を計算すると
上記合計:126,500円(10%税込)÷5年間=25,300円(税込)になります。

平均的な金額ですので、講習実施機関により若干前後します。

上記とは別で更新手数料が8,800円(税込)必要になります。

試験内容、合格率、難易度について

学科試験は4択のマークシート50問、7割以上で合格。
実技試験は15分間のロールプレイで、6割以上(150点満点で90点以上)で合格となります。

試験は年4回、例年2月、6月、9月、12月あたりに実施されています。

2023年3月実施の第22回試験では、

実受験者数:5,053人。合格率は学科82.2%、実技64.6%です。

引用元:厚生労働省

毎回学科、実技とも上記に近い合格率です。

臨床心理士資格の合格率は例年約60%ですし、キャリアコンサルタントは国家資格としては難易度低めです。

もし学科、実技のどちらが不合格だった場合、次回どちらかひとつだけの受験することが可能で、両方合格すればOKです。

役割と資格取得後

キャリアコンサルタント(キャリアカウンセラー)の役割は、単なる就職相談にとどまらず、相談者が本心(心の深い部分)で求めている事を引き出したり、それをどうすれば実現できるかのサポートも含まれます。

時にはキャリアの悩みが「今後どう生きるべきか」という悩みにつながっていたり、メンタルヘルスの悩みと関連している事もあります。そのため、カウンセリングのベースのスキルは欠かせません。

資格取得後は、ハローワークでの求職活動のサポート、人材派遣会社、大学・短大のキャリアセンター(進路相談窓口)で活動される方が多いです。正社員での求人が少ないのがデメリットではあります。

シニア層の再就職支援に限らず、子育て後の女性の再就職支援、メンタルヘルスがきっかけで退職し、働くことに悩みを抱えている若者の支援等、時代のニーズにマッチしている資格といえます。

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  • この記事を書いた人

井上 隆裕

2004年よりプロの心理カウンセラーとして活動。2013年に独立開業。ジョイカウンセリングスクール代表。 運営者情報

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