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エゴグラムを使った相性判断|合う人合わない人がわかります

自分がどういう人と合うのかがわからない場合、エゴグラム心理テストを使うと目に見える形で相性を判断することができます。

エゴグラム心理テストでは、自分と相手のグラフを見て

  • 自分がどんな人と相性が良いのか
  • 相手の行動パターンを見て、その人との関係性を円滑にする方法

がわかります。自分のエゴグラムについては3分ほどでわかりますが、相手に実際にやってもらえない場合、あなた自身の想像でOKです。

この記事では、エゴグラムを使ったシンプルな相性判断方法を解説します。馬が合う、合わないを越えて円滑な人間関係を築くきっかけにできます。

※このページで解説しているCP、NP、A、FC、ACの各要素の詳細については、エゴグラム結果の見方をご覧下さい。

このページの高い、低いとはニュートラルゾーン(8~12)を基準にしています。指定が無い限り13以上が高い、7以下が低いと捉えて下さい。

相性が合うタイプ一覧

相性が良い人の特性は、いずれか1つ一致していればOKです。

自分の特性 相性が良い人の特性
CPが高い人 FCが高い人、またはACが高い人
NPが高い人 ACが高い人、FCが低めまたは高めの人、CPが高い人
Aが高い人 FCが高い人
FCが高い人 Aが高い人
ACが高い人 NPが高い人、CPが高い人

CPが高い人と相性が良い人

FCが高い人、またはACが高い人

は、CP(厳格な父親的な部分)が高い人と相性が良いです。

CPが高い人とFCが高い人との相性

CPが高い人とFCが高い人は、お互いに不足しがちな部分を補える関係性にあります。(CP=規律重視で実行力有り、FC=自由奔放でクリエイティブ)

ただしお互いの良さを認められない場合、逆方向に進む感じでうまくいきません。

噛み合うこともあれば、お互いが衝突して相性が悪い場合もあります。

CPが高い人とACが高い人との相性

ACが高い人との相性は非常に良いです。ただしCPが高い人が主導権を握って引っ張り、ACが高い人がそれに合わせる形になります。

そのため相手が無理にACを上げている場合、相手のうっぷんは強くなります。

CPが高くてNPが低い人の場合

CPが高くてNPが低い人の場合、その逆のNPが高くてCPが低い人との相性が良いです。いわゆる頑固親父が厳しくしつけ、やさしいお母さんがそのフォローをするような形で、相補関係があります。下の人にとっては厳しさと面倒見の良さが同居するため、うまくやれない自分を受け入れながら物事を続けやすいです。

NPが高い人と相性が良い人

ACが高い人、FCが低めの人、CPが高い人

は、NP(やさしい母親的な部分)が高い人と相性が良いです。上記のいずれか1つでも良いですが、複数該当している場合は尚良しです。

特に無理にACを上げている人にとっては、NPが高い人は気遣いしてくれるため、一緒にいて楽な相手です。

FCが低めの人は、感情や言いたいことを抑えている場合が多いため、NPが高い人にとっては放っておけないタイプです。

FCが高めの人は、親切にすると素直に喜びを表現してくれるため、NPが高めの人にとって親切にする甲斐を感じられる相手です。

他人に頼る、甘えるのが苦手な人との相性が良い

NPが高い人と相性が良いのは、他人に頼る、甘えるのが苦手な人です。

例えばCPが高く、FCが低い(とにかく自分に厳しいタイプ)FC低位型
FCが低くACが高い、さらにAが高いW型は他人に頼る、甘えるのが最も苦手なタイプです。

自立して自分で何でも出来るようにならなければならない、他人に迷惑をかけてはいけない思いが強い人は、他人を活かす甘え方・頼り方が苦手です。NPが高い人は、それを踏まえた上でヘルプして差し上げると、お互いがハッピーな関係性を作れます。

Aが高い人と相性が良い人

FCが高い人

は、A(冷静な大人の部分)が高い人と相性が良いです。

Aが高い人は物事のメリット・デメリットや、後先のことを考えて行動するのが得意ですが、その分考えすぎて行動できなかったり、シンプルに好きなことを楽しむのが苦手になりやすいです。FCが高い方と一緒にいると、そこが補われて相性が良いです。

FCが高い人と相性が良い人

Aが高い人

は、FC(自由奔放な子供の部分)が高い人と相性が良いです。

FCが高い人は物事を楽しむのが得意ですが、羽目を外し過ぎててしまったり、後先考えずにその場のノリで決めて後悔する場合もあります。一緒にいて楽しいのですが、食べ過ぎ、飲み過ぎ、衝動買いなどの行動に走りやすいです。感情表現豊かですが、感情に任せて後先考えずに行動することもあります。

そのためそれを補ってくれるAが高い人と相性が良いです。Aが高い人は自分の感情に振り回されることが無く、この行動をした結果どうなるか?と先を予測するのも得意なためです。

ACが高い人と相性が良い人

NPが高い人、CPが高い人

は、AC(順応する子供の部分)が高い人と相性が良いです。

NPが高い人は、ACを無理に高めている場合、それを察してくれる優しさがあります。無理するなと言ってくれるタイプです。

CPが高い人は、ACが高い人に不足しがちな実行力、引っ張っていく力、指導力があります。そのためCPが高い人が主導権を握り、他人に合わせるのが得意なACが高い人とのかみ合わせが良いです。

自然にACが高い人との相性も良いですが、無理にACを上げている人とも相性が良いです。CPが高い人の自己主張する力等を真似して取り入れることで、ACが下がるためです。

相性が悪い、合わないタイプ

自分と同じ要素が高い人

この場合の高いとは16以上、低いとは4以下の場合です。

自分自身が高い要素と、同じ要素が高い人(例:お互いにCPが高い)とは、相性が非常に良い時と、そうでない時が両方あります。(低い場合も同様です)

いわゆる似た者同士で、意見が合う時は良いのですが、そうでない時は激しく衝突します。

親子関係で衝突しやすいのは、どうしても親子は自然に似ることが多いためです。

自分自身と行動パターンが似ている人は、お互いに弱いところを補えるわけではなく、相互作用は基本的に得られません。

組織においても似たような人ばかりが集まっても、チームとして機能しにくいです。恋愛でも良い時は良いですが、衝突しやすい関係性です。

自分が16以上ある要素が4以下の人

特定の要素がかなり高い人にとって、同じ要素が低い人とはどうしても合いにくいです。

例えば自分がCPが18で、相手がCPが2などの場合になります。その他の要素も同様です。差が離れていればいるほど相性は悪いです。

というのも、CPが高い人は時間厳守ですが、低い人は大雑把です。
また、ACが非常に高い人が、ACが非常に低い人と関わると、どうしても低い人に振り回されっぱなしになります。(この場合ACが低い人にとっては楽です。)

特定の要素が16以上ある人と、同要素が4以下の人はどうしても両極端の行動パターンになるため、その要素が高い人にとっては相性が悪いです。(低い人にとってはそこを高めたい場合、憧れの相手となります)

相性が悪い人との関わり方

各要素が16以上、または4以下の場合、その要素がかなり強く(弱く)現れています。

強い場合も、弱い場合もその人の特性ですが、特性が強く出ている分、合う合わないも出てきます。その場合人間関係を円滑にし、ストレスが軽くなる方法は、

自分の中のAを高めて相手への理解を深める

ことです。例えば職場でCPが異様に高く、自分のミスを重箱の隅をつつくように指摘してくる人の場合、その人の職歴、年齢、家族構成等を知った上で、なぜそのような行動を取るのか?を考えます。

多くの場合将来的に抜かれる不安感があるため、今のうちに叩いてどちらが上かハッキリさせておこうという心理から、わざと他の人の前で叱責することもあります。

その他NPが高くても、C(子どもの要素)が高くても不快なコミュニケーションになることがあります。
詳細は、ゲーム分析とは|不快なコミュニケーションのパターンを掴み、変える心理学にて解説してます。是非ご参考下さい。

また、その人の特性である特定の要素が高い・低いには、育ってきた家庭環境が影響していることも多いです。可能であればウマが合わないと感じている人が、どういった家庭環境で育ったのかがわかると、なぜそのような行動パターンをとるのかが理解でき、相手を許容しやすくなります。

他者理解が進むと、自分のストレスも圧倒的に軽くなります。

家庭環境と価値観の関係性については、人生脚本という心理学が非常に参考になります。

CPが高い人との関わり方

エゴグラムの5つの要素の中で、CPが高い人との関わりがどうしてもストレスが強めになります。

私自身普段の生活でCPが高そうな人と会った場合、自分のACを上げて穏便に済ませる(相手に従う、相手を立てる)場合もありますが、どうしても譲れない場合はAを上げて話し合います。

例えば私の妻は、私がゼリーを食べた後の空容器を洗わずに捨てようとすると、「臭いがする」と言って洗うことを要求します。それに対して私は、「実際にゼリーの空容器から臭いがしたことある?」と言ったり、「職場の人10人にゼリーの空容器を洗って捨ててるか聞いてみて」等と言うこともあります。

もちろんCPが高い人の感情が高ぶっている場合、上記のようなAを高めての行動だと火に油を注ぐ結果にもなるため、その場合は素直にAC優位で関わり、落ち着いた後にAを高めた会話をするのが良いです。

どの要素も8~12のニュートラルゾーン内の場合

どの要素も高くも低くもない場合、合う合わないが無く、無理なく誰とでもうまくやれるタイプといえます。

敵を作らないタイプでどの職場でも重宝されますが、特に公務員事務職の方に多いタイプです。

特定の要素が4以下の場合の相性

特定の要素が4以下の場合、同じ要素が高い(12以上)人との相性は、良い場合もあれば、悪い場合も両方あります。

ただし同要素が高いのに加え、下の表の要素の高さが加わると相性が良くなります。

自分の特性 相性が良い人の特性
CPが4以下 CP、NPが両方高い人
NPが4以下 NP、Aが両方高い人
Aが4以下 A、CPが両方高い人
FCが4以下 A、NPが両方高く、FCが低い人
またはFC、NPが両方高い人
ACが4以下 AC、NPが両方高い人

CPが4以下の人と相性が良い人

CPが4以下の人にとって、CP、NPが両方高い人が相性が良いです。

CPが低いと良くも悪くも時間や金銭管理にルーズになりがちですが、CPが高い人にとっては、それが楽に感じられるケースもあります。加えてNPが高いとCPが低い人をお世話したい気持ちが働くため、相補関係があります。

NPが4以下の人と相性が良い人

NPが4以下の人にとって、NP、Aが両方高い人が相性が良いです。

NP、Aが両方高いと、人と温かい交流をするのが得意でない事を理解してくれる特性があるためです。

Aが4以下の人と相性が良い人

Aが4以下の人にとって、A、CPが両方高い人が比較的相性が良いです。

Aが低いと感情に振り回される傾向がありますが、A、CPが両方高いと、冷静に考えつつ自分や他人を律する力が高いためです。叱る時も感情的に叱るのではなく、論理的に指導できるタイプです。

Aが低い人の性質として論理立てて考えるのが得意ではありませんが、すぐに行動できる性質もあるため、その両方を見れる人であれば相性は良いです。

FCが4以下の人と相性が良い人

FCが4以下の人にとって、A、NPが両方高く、FCが低い人、またはFC、NPが両方高い人と相性が良いです。

というのも悩んだり落ち込んでいる時はどうしてもその人のFCは下がりますが、そんな時は心理カウンセラー的な関わり(A、NPが両方高く、FCが低い)だと癒やされます。

悩んだり落ち込んでいる状態ではなく、素でFCが低く、FCを高めたいと思っている人にとっては、FC、NPが両方高い人が関わりやすいです。(明るさを持ちつつ、FCが低い状態を受け入れてくれる人のため)

ACが4以下の人と相性が良い人

ACが4以下の人はそもそも我道を行くタイプで、人との相性をあまり気にしません。

力強さはありますが、周囲との関係を気にする面が弱いため、それを補ってくれるAC、NPが両方高い人との相性が良いです。

注意点|どんな人と合うのかがわからない場合

エゴグラムを使った基本的な相性判断を解説しましたが、グラフの形によっては該当しないケースもありますのでご了承下さい。

自分がどんな人と合うのかがよくわからない場合、エゴグラムも参考になりますが、最も適切なのは、実際に色々な人と関わってみることです。関わった時の自分自身の感覚を是非大切になさって下さい。

特に恋愛関係での関わりだと緊張しやすいですが、そんな時は事前に聞きたいことをピックアップして備えておけば緊張が少し軽くなります。

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  • この記事を書いた人

井上 隆裕

2004年よりプロの心理カウンセラーとして活動。2013年に独立開業。ジョイカウンセリングスクール代表。 運営者情報

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