認定医療心理士は、非常にマイナーな民間資格です。資格取得者も日本で56名(2020年10月1日時点)と非常に少ないです。こんな資格もありますよという意味合いで紹介致します。
名前は似ていますが、認定心理士資格とは全くの別物です。
医療心理士とは
日本心身医学会(一般社団法人)が認定する資格です。
- 一般の人々が医療心理学、心身医学のメリットを受けられるよう貢献する事
- 心身医学の普及と向上
を目的に認定されています。
心の問題の医療分野については臨床心理士がカバーしていますが、医療心理士はさらに医療関係に深く特化した資格です。
医療心理士になるには
資格要件を満たすためのハードルは、臨床心理士よりも高いです。
資格取得要件
以下の2つを満たす必要があります。
- 公認心理師資格を取得する。または大学あるいは大学院で心理学系を専攻し、卒業証明書または修了証明書を提出する。
- 研修診療施設で一定期間心身医学を研修する。
引用元:日本心身医学会サイト
1については、特に特定の大学は指定されていません。心理系の大学でなくとも「医療心理士試験の受験のために修得しておくべき科目」を履修すれば条件クリアとなります。
2については、
臨床経験5年以上を要する。そのうち、研修診療施設において、常勤の場合は2年以上、非常勤(週15時間以上の勤務)の場合は4年以上の臨床研修を要する。
とあります。
そもそも医療関係で臨床経験を積むためには、臨床心理士資格が求められる事がほとんどです。
この資格の一番の特徴は、認知度が非常に低い割に習得までの敷居が非常に高いことだと感じます。
資格習得にかかる費用
受験料:11,000円+認定料:11,000円=22,000円。
この金額に加えて、習得要件を満たすための大学や大学院で学ぶ費用がかかります。(通信課程の大学だと約100万円)
難易度、合格率
難易度は、かなり高めです。学歴と実務経験が問われるためです。心理カウンセラー資格難易度ランキングの臨床心理士と近いです。
試験を受けるタイプではないため、合格率は存在しません。
更新について
5年毎に更新が必要です。5年間で当学会が指定した研修などに参加し、50単位以上習得する必要があります。
1回の研修は、1日規模だと平均10単位。更新要件もそこそこ高いです。
仕事や求人について
当学会では特に資格取得者への求人は公表していません。
臨床心理士のような「仕事を得るための資格」という意味合いは低いです。
医療心理師資格との違いについて
医療心理師は2005年に心理職の国家資格化の動きがあり、その時に「医療心理師国家資格制度推進協議会」から提案されていた資格です。
当時の動きは国家資格化に至らなかったため、医療心理師資格取得者は存在していません。
つまり「師」と「士」の漢字が違うだけですが、医療心理士資格と医療心理師資格は全くの別物です。
※心理職の国家資格化については、その後公認心理師が誕生しています。
まとめ
資格取得要件が厳しいため、その分信頼性は高い資格といえます。
ただし、資格取得要件を満たすためには、必然的に臨床心理士資格習得が求められます。この資格自体の認知度もそれほど高く無いため、臨床心理士を所持している人がさらなるスキルアップを目的として習得するのに良い資格といえます。