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エゴグラムW型の特徴と恋愛傾向、適職、相性と改善方法

エゴグラムW型の図

エゴグラムW型とは、CP、A、ACが12以上、NP、FCが8以下のグラフパターンで、エゴグラムの中でも要注意の形です。
※高要素(CP、A、AC)と低要素(NP、FC)の落差が4程度であれば下記の傾向は弱いです。

その理由はCPとACの高さにあります。CPが高いため自分にも他人にも厳しく、こうして欲しい、これは止めた方が良い、こうすべきという気持ちは人一倍強いのですが、ACが高いためそれを口に出せず抑え込む傾向があります。結果として怒りやイライラを溜め込み、自分も他人も否定しがちなグラフパターンです。

そこに加えてAが高いため、自分や他人の弱点・出来ていない点を的確に把握でき、辛さに拍車がかかっています。家に帰って1人になった時も、ちょっとした失敗でも何度も思い起こして後悔したり、他人の至らないところを思い返してイライラする傾向があります。

もちろん強みもあり、CPとAが高いため感情に左右されず、決めた事に淡々と取り組めます。今日は気が乗らないからサボろう、ダルいから休もうといった気分に左右されることなく、目的本位の行動ができます

この記事ではW型の注意点と改善方法、適職や恋愛、相性などを解説します。

W型の注意点

W型はどうしても自虐傾向(自分に強いダメ出しをする)になるため、ストレスが非常に強く、疲れやすいです。

集中力が落ちる、眠れなくなる、食欲がなくなりマイナス思考強くなると疲労感がますます強くなり、うつになりやすいです。こうなると正常な判断力が落ち、生きていることが苦しいため自殺に走る場合があります。

今は非常に苦しいと思いますが、自殺未遂された方のほとんどはその後、思いとどまって良かった、生きてて良かったと感じられています。

疲れた時は活力を戻すためにも休息を大切にしてください。疲労感が強い時は正常な判断能力がどうしても落ちますので、仕事を辞めるかどうか等の大切な選択は保留すべきです。

まずは食べたいものを食べ、睡眠を大切にしてください。眠れないのであればリラックスできるアロママッサージもお勧めです。体が動くようであれば散歩などで身体を動かせば不安感も軽くなりますし、眠りやすくなります。

疲れが取れて余力が出てきたら、次の方法を参考にしてみて下さい。

改善方法について

W型の行動パターンはストレスが非常に溜まりやすいため、楽な生き方にシフトしていくと過ごしやすいです。

具体的な改善方法は、ストレスの元になっているACやCPを下げるのではなく、NPかFCを上げるようにすればOKです。(詳細は後述します)どちらかやりやすい方から高めてみるのも良いですし、両方同時に高めてみてもOKです。

NPかFCのどちらかが上がれば、ACかCPが自然と下がってきます。これは人のエネルギーの総量は変わらないため、どこかの要素を上げればどこかの要素が下がるためです。

NPを上げる

NPのかんたんな上げ方として、部下の方やお子さんが何か失敗した時にイラッとすると思いますが、相手の言い分を聞く余裕を持つようにしたり、自分と同じように他人もできるとは期待しない姿勢で関わるのが良いです。(W型は実行力が高いため学業・仕事とも優秀な方が多いです)

また、自分にも他人にも厳しい一面がありますので、他人の出来ていないところだけでなく出来るようになったところ、同様に自分の出来ていないところだけでなく、前と比べて変化したところを意識してみて下さい。その結果としてNPが上がり、自分にも他人にも今よりやさしく接することでストレスが大きく変わります。

FCを上げる

FCの上げ方としては、その時々の自分の欲求・求めている事、やりたい事、好きな事を今より少し大切にしてみるイメージです。難しく考える必要はなく、そばが食べたいと思ったら気楽に食べに行ってみたり、行きたい旅行先があればフラッと行ってみたり、読みたい漫画があれば全巻通しで時間を気にせず読んでみたりです。

詳細:エゴグラム各要素の上げ方

W型の適職について

W型に向いている仕事は、人と接する機会が少なく、論理的思考が求められる仕事です。プログラミング、IT系、建築設計、事務などが向いています。

不向きな仕事として、看護・介護などの人の支援に関わる仕事(NPが必要)や、デザイン・アート系の仕事(FCが求められる)があげられます。

人と接する機会が少ないにしても、W型は上司になった場合は部下に対してイライラしやすく、無理な残業を断れなかったり、他人に仕事を頼むのが苦手です。ここについては上記の改善方法をご参照下さい。

W型の恋愛について

W型は自分だけでなく他人の良くない所が目に付きやすいため、惚れる惚れられる機会が少なめで恋愛上手とはいえません。また、表情の変化、感情の起伏が見えにくいため、何を考えているかわからないと言われやすいです。

コミュニケーション自体が得意ではないため、相手の話をじっくり聞いたり、自分の話をするのも苦手な方です。

趣味や好きなことに没頭するタイプでもないため、共通の話題・趣味をもちにくい面もあります。

とはいえ一旦好きな人ができたら、自分から誘える・告白できる強さがあります。

W型の相性について

W型と相性が良いタイプは、全く逆の要素を持つM型です。

M型のエゴグラム

M型は他人に親切に出来るNPと、自分の好きなことややりたい事に夢中になれるFCの高さを持っているため、W型の人は「こんな風に過ごせたら楽だろうな」と感じやすい相手です。

まとめ

W型はエゴグラムの中でもかなりストレスがかかるグラフパターンです。思い詰めて心身に負担がかかることも多いと思いますが、落ち着いて考えてそれを乗り越える強さも併せ持っています。

今の行動パターンを変える・変えないはもちろん自由ですが、早めに取り組めばそれだけ早く楽に生きられます。葛藤が多い人生だと思いますので、心も体もぜひ大切になさって下さい。

他のグラフ
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  • この記事を書いた人

井上 隆裕

2004年よりプロの心理カウンセラーとして活動。2013年に独立開業。ジョイカウンセリングスクール代表。 運営者情報

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