エゴグラムV型(A低位型)とは、CP、ACが13以上、NP、A、FCが7以下でAが最も低いグラフパターンで、責任感が非常に強く、自分だけでなく周囲の事も考えながらコツコツ努力できるタイプです。
ただ、ストレスが非常に強いグラフパターンです。
その理由はシンプルで、CPとACが高く、その他の要素が低いと自分の意見や主張はあるが、人一倍それを抑えて他人に合わせることが多いためです。
仕事でもプライベートでもCPが高いため人一倍、
という思考が強いのですが、同時にACが高いため、そう感じていても他人の顔色が強く気になったり、そう感じながらも他人に合わせることが多く、イライラが生まれやすい状態です。
我慢の限界を超えると、CPが高いためかんしゃくを起こしたようにブチ切れることもあります。
ただ、Aが低いためそういった葛藤があっても、それを深く考えたり何度も思い起こすことがないのが救いです。
FC、NPの低さが自分への厳しさに拍車をかけており、仕事や目標に対してはガンガン取り組むけれど、休むことに対する罪悪感が強めで疲労を抱えやすいです。
この行動パターンを変える・変えないは本人の選択次第ですが、今のままだとストレスがかなり強いと思います。次の改善方法を実行すると生きやすくなります。
V型の改善方法について
始めにお勧めできないのが、V型の時点でAを上げることです。この状態でAを上げるとW型に近くなる可能性が高まり、そうなるとますます苦しくなります。
お勧めの方法はFC、もしくはNPを上げる方法です。両方一気上げるのは難しいので、まずはどちらかやりやすい方から上げてみるのが良いです。
FCを上げるのは、自分の欲求に素直になったり感情を開くことで、
NPを上げるのは他人の言い分を聞いたり、共感する、他者のできていない所だけでなく出来ている(出来るようになった)所を意識することです。
FCを上げるとACが下がりやすく、NPを上げるとCPが下がりやすいです。FCとNPどちらを上げやすいかは、人によって変わります。
V型の適職について
適職という観点でいうと、あまり考える必要がなく、決められたことを淡々と実行する必要がある仕事です。さらに人との関わりが少ないとストレスも抱えにくいです。
そのため工場内作業、配達業務、データ入力などの単純作業が向いています。V型でない人にとっては単純作業がストレスになる事もありますが、V型の人はストレスになりにくいです。
もちろんこういった仕事が好きになれないのであれば無理にそれを選ぶ必要はなく、できるだけ関心のある仕事を選び、そこでストレスがあれば上記のNP、FCを高めてグラフパターンを変える方がお勧めです。
V型の恋愛について
V型は自他共に厳しいため相手に求めるレベルが必然的に高くなります。またFCが低いため好きになりにくく、NPが低いため異性の話を共感的に聞いたり、やさしい言葉をかけるのが得意ではありません。
そのため恋愛に発展しにくいのですが、一旦好きになれると恋愛相手との関わりを通してNP、FCを高める機会ができ、恋愛を通じて生きやすい方向に変化できるという特徴があります。
浮気の心配は低いですが、恋愛においても
- 相手に求める事が多いが、それを口に出せない
- その結果フラストレーションを溜め込む
- 限界まで我慢した結果抑えきれなくなり、ブチ切れる
- それによって関係性が破綻する
- 他の人と新たに付き合うが、1~4のパターンが繰り返される
ことがあります。たとえ状況や関わる人が変わっても、上のようなパターンで人間関係が壊れます。
こういった人生のパターンになっているものを、心理学では人生脚本と名付けられています。
特に上記のようなパターンは、幼いときの家庭環境・親との関係性で無意識に「しっかりしなければならない」「完璧でなければならない」思いがあると出やすいです。
詳細、解決方法などは人生脚本とは|効率的に書き換える方法を心理学を通して解説をご参照下さい。
まとめ
グラフの形はV型であっても、NPまたはFCがニュートラルゾーンの8よりも高い状態であれば、上記の説明はかなり緩まります。
今の状態だと日常的なストレスが強く、生きづらさを感じる機会も多いため、FC、またはNPを上げてみるのがお勧めです。
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