カウンセリングは、本ではどうしても得られないスキルもありますが、本から得られる情報も大きいです。
ただ、心理学関係の本を読むと「難しい」「わかりにくい」という感想を持つ方も多いと思います。私自身カウンセラーを目指している時に何冊か本を読んでみましたが、わかりにくいものがとても多かったです。
この記事では、カウンセリングに関係する、わかりやすい、読みやすくて実践的な本を11冊紹介します。
※心理カウンセラーになるにはどうすればよいか?をクリアにするための本をお探しでしたら、当サイトのトップページをご参照下さい。本を買う必要がありません。
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当記事には有料の本を紹介していますが、私自身が作成している無料Ebook|自己肯定感が低い苦しみから抜け、心理学を使って楽に生きる方法も是非ご活用下さい。
プロカウンセラーの聞く技術
読みやすさ:鉄板です。2000年に発売されてから売れ続けているロングセラー。
傾聴はカウンセリングの基本中の基本で絶対に欠かせないものですが、その傾聴を身に付けるにはどうすれば良いか、傾聴のスキルの意味や目的など、とてもわかりやすく書かれています。カウンセリングを学ぶ前に読んでも、学びながら読んでもしっくりくる本です。
死ぬまで生きる日記
読みやすさ:この記事で紹介している中でも、非常にお勧めできる本です。
著者の方は死にたい気持ちがどうしても消えず、それを何とかするために受けられたカウンセリングの記録が記載されています。
作家である著者の方が実際に2年間カウンセリングを受けられた記録ですので、内容が鮮明なだけでなく、空白の時間が出来るのが怖い、予定のない日が怖い等の悩みがある方が読んでも非常に参考になります。
カウンセリングでよく使われるマザーリング、認知行動療法を使いながらカウンセリングを進められており、現在プロのカウンセラーが読んでも非常に参考になると思います。
マイナスの感情について鮮明に触れられているため、読むのに心の体力は使いますが、その分カウンセリングとは何かを感じさせてくれる本です。お勧めです。
依存症
読みやすさ:著者の信田さんはプロのカウンセラーで、これ以外にも依存症に関する様々な本を書かれています。この本はケースを交えながら解説されていていて、わかりやすいです。
人への依存だけではなく、ネット依存、買い物依存、仕事依存と様々な依存があり、依存は誰の心の中にもあるものなので、とても興味深く読めます。
特に恋愛で相手から依存されると、相乗効果どころかお互いがダメになってしまいますが、そこから抜けるヒントも得られる本です。
依存との付き合い方で、人生が大きく変わると言っても過言では無いと思います。
なぜうつ病の人が増えたのか
読みやすさ:この本は、読んでカウンセリングスキルが身に付くどうこうの種類では無いのですが、とても勇気を持って出版された本だと思います。
うつがメディア等で取り沙汰にされているのは、ここ10年くらいになってからです。この本を読めば、なぜここまで「うつ」「うつ」と言われるようになったのかが、客観的に理解できます。おすすめです。
SSRI(抗うつ薬の一種)を10年以上服用している自分にとって、目からウロコでした。SSRIをやめられる日が来ます様に。読みやすく、決して買って損はないです。
アマゾンのレビューより引用
ユング心理学へのいざない
読みやすさ:ユング心理学関係の本で、最も読みやすい本だと思います。ユングの本はとにかく難解でわかりにくいです。私自身「ユング心理学入門」でさえ、カウンセリングを学んでいる時に読んでいてあまりに意味がわからず、途中で止めてしまいました。
「いざない」の言葉通り入門用ですが、夢やアートセラピーに比較的よく出てくるドラゴンや鳥などの心理学的な意味合いも載っていて、読みやすいです。こちらも1982年から35年以上売れ続けている本ですね。
夢の事典―夕べの夢が、明日のあなたを映し出す
読みやすさ:こちらは夢分析や、箱庭療法、コラージュ療法の分析にも役立ちます。1つ1つの象徴の意味合いは簡素ですが、ユングの時代にはなかった携帯電話の意味合いなども載っており、網羅数が多くて良いです。
ただ、今はもう製本されていないのか、中古がやけに高く売られています。定価は1,000円程度だったのに、今見たら中古で3,599円・・。安い時に即購入されるのをおすすめします。
私自身あまり手元に本を置かない主義なのですが、購入してから15年以上たっても珍しく手放していない本です。
慢性うつ病からの離脱と森田療法
読みやすさ:森田療法といえば、うつ以外にも、不安障害、パニック障害、強迫神経症(対人・視線・赤面・不潔・高所)などの克服に効果的です。この本では特に「うつ病」に対して、森田療法がどう効果的に働くかを事例を交えながら紹介されています。
森田療法もユング同様、本を読むだけでは掴みにくいのですが、この本は比較的わかりやすいです。
認知療法・認知行動療法カウンセリング初級ワークショップ
読みやすさ:やや専門的な本です。どちらかというと、学びながら並行して読んだほうが内容を掴みやすいです。この本も事例が多く認知行動療法を理解する上で、お勧めの本です。
遊戯療法の実際
読みやすさ:この本も事例が多くて良いです。特に箱庭や絵画療法のトレーニング中に読むと、参考になる事が多いです。
本の中の事例で紹介されていた、カウンセリング終了間際に子供のクライアントさんが、グッズをはちゃめちゃにした時のカウンセラーの対応がすごい!!と思いました。カウンセラーとして立ち続けるとはこういう事だと。
キャリアコンサルタントのためのカウンセリング入門
読みやすさ:キャアリアカウンセリングの中でどのように傾聴や心理療法を活かしていくのかがわかりやすく書かれています。
特にこれからキャリアカウンセラーを目指す方にとって、将来のイメージが明確化される本だと感じます。
摂食障害の不安に向き合う
読みやすさ:摂食障害は10年以上長引くケースもあり、対応が難しいと捉えられがちですが、こちらの著者の方は週1回、合計16回程度での回復方法を確立されています。
方法は非常に理論的で具体的に提示されており、過食や拒食に関わる方は勇気をもらえる本です。この内容で1,045円は激安です。個人的には3,000円でも安すぎるくらいの内容だと思います。
生き心地の良い町 この自殺率の低さには理由(わけ)がある
読みやすさ:この本はカウンセリングスキルどうこうの本では無いのですが、「自殺に繋がらないために必要な事」を、とてつもない量のフィールドワークの結果からピックアップされています。
全国でも極めて自殺率の低い地域を実地調査され、その理由をわかりやすく解説されています。
環境や周りの人に、どうしても人は強く影響を受けるものだと改めて考えさせられました。
傾聴完全マニュアルEBook(自著)
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傾聴完全マニュアルEBook
https://be-counselor.com/keicho/listening-ebook
読みやすさ:
サブタイトルは、「カウンセリングに必要な傾聴力が身に付く8つの傾聴トレーニング方法」で私が作成してます。傾聴講座の講師・トレーナーとして20年活動してますが、その中で誰しも失敗しやすいポイントを踏まえて傾聴力の高め方を解説してます。傾聴講座動画56分(広告無し、ストリーミング式)もセットです。
初めての方にも参考になるように書いていますが、すでに学ばれていて、伸び悩んでいる方は特に学びが深い内容になっています。
まとめ
心理学・カウンセリング関係の本は全般的に読みにくく、わかりにくいものが多いと思います。
ただ、不思議なもので私自身カウンセリングを学んでいくうちに、当初は本を読んでちんぷんかんぷんだった箇所が、そういう事かと何となくわかるようになっていきました。
もしわかりにくい本があれば、取り敢えず置いておいて、暫くたった後で読み直してみると新たな発見があると思います。