心理カウンセラーは女性が圧倒的に多いです。臨床心理士や、認定心理士の資格を取得している人の男女比は、女性:約75%、男性:約25%と女性の割合は過半数を大きく超えています。民間のカウンセリングスクールでも女性の割合はそれくらいです。
公認心理師(国家資格)の性別内訳は試験ごとに公表されています。こちらも
第1回、2回の合格者の男女の割合は、女性:74.1%、男性:25.1%
となっています。
引用:厚生労働省 公認心理師の活動状況等に関する調査 P32(参照2024-03-07)
この記事では、プロの心理カウンセラー・心理の勉強をしている人は、なぜ女性が圧倒的に多いのかを紹介します。
1 雇用条件の関係
心理職は、正社員での求人は非常に少ないです。病院か、カウンセリングスクールの職員くらい。スクールカウンセラーは、時給は5,000円程度と高いですが、ほぼ非常勤です。
それ以外の各自治体が公募している心理関係の仕事や、このサイトで紹介している「刑務所でのカウンセラー」、「男女共同参画センターでのカウンセラー」等もほとんどが1~2年単位の期間契約です。
男性だと家族を養う役割が高いため、雇用条件の関係でカウンセラーは弱いです。
2 男女の性質的な差
女性のほうが感情に繊細
元々の性質的な面と、一般的な育てられ方の影響で、基本的に男性よりも女性の方が感情を汲むのに長けています。
私自身民間のスクールで、カウンセリングを学びましたが、その中の傾聴スキルの1つとして共感(相手の気持を汲みとって伝える)があります。相手の方が何か話されて、寂しそうなのであれば、「寂しいですよね」、腹が立っていそうであれば、「腹が立ちますよね」と伝えていくスキルなのですが、これが苦手だったのは圧倒的に男性でした。
これは男女の性質的な差として、ある意味仕方のないことでもあると思うんですね。
男性は小さい時から、「男の子なんだから、泣くんじゃない」等と言われて感情を抑えがちです。自分の感情を抑えていると、当然相手の感情を繊細にキャッチしにくくなります。
大昔から基本的に男性は狩りに行き、女性は家を守るという生活が続いてます。狩りに行った時に「怖いから狩るの止めときました」では話にならないですよね。男性は経験的に「感情を抑えてやるべき事をやる」機会が多いです。
男女の性質的な差として、女性のほうが男性よりも感情に繊細です。カウンセリングの中で、相談者が自分の気持ちをわかってもらえていると感じられなかったら、辛い体験は当然深くは話せないですし、話して気持ちがクリアになった感覚も得られません。
包容力があるのは男性よりも女性
特にカウンセリングでは受容(相手の存在そのものを受け止める事)が大切で、これが無いと素の部分がなかなか出せません。
やさしく受け止める事が得意なのは女性か男性かと聞かれれば、間違いなく女性です。頑固親父という言葉はありますが、頑固おかんという言葉はありません。
まとめ
女性カウンセラーが多い理由として
- 雇用条件の関係
- 女性の方が男性よりも性質的にカウンセリング向き
の2つを紹介しました。
個人的には女性が多い理由としては、雇用条件の関係:20%、性質的な要因:80%くらいかなと思います。雇用条件が今より良くなったからといって、女性カウンセラーが減って男子カウンセラーが増えるのはちょっとイメージつきにくいです。