独立開業

カウンセリング代金(料金)のおすすめの設定方法

心理カウンセラーとして独立開業した場合、当然ですがカウンセリングの代金も自分自身で設定します。

相場にするべきか、少し高めで設定するべきか、安めで設定すべきかとても迷うところだと思います。この記事では、カウンセリング代金を決める際に参考となる情報と、おすすめの設定方法を紹介します。

相場

独立開業カウンセラーとして活動している人々を紹介していますが、紹介するサイトを選定する上で、カウンセリングルームのサイトを300ほど見ました。

その上で、地方でのカウンセリング60分あたりの相場は、6,000円です。

もちろん都市部だと賃料等の関係でこれより少し高くなります。1時間あたり、7~8000円で受け付けている所も多いです。

最低ライン

予約がある程度埋まっているカウンセリングルームでの最低ラインは、1時間当たり4,500円です

もしご自身で開業される場合、これより低いラインには設定しないほうが良いです。資格取得のためお金がかかっているのはもちろんですが、1時間2000円などで実施すると、儲けが少なく継続するのが難しくなります。

というのも、頂いた代金から場所代(家賃)、光熱費、カウンセリング中のお茶代、電話代、ネット代、カウンセラー自身の交通費などの経費を差し引いた額がギャラになるからです。

カウンセリングにかかる準備の時間(掃除などの場所の準備、継続の場合は前回の見直し)、カウンセリング後のカルテ作成を含めると、実際のカウンセリング60分以外にさらに30分はかかります。(もちろん個人差はあります)

そうなると、仮に1時間2000円で設定した場合、時給2000円ではなく、90分で2,000円を得る計算になります。さらにここから経費を差し引く必要があります。

まずはリサーチする

カウンセラーとして独立開業を考えておられる方は、まずは
「都市名(例:大阪) カウンセリング」のキーワードでウェブ検索し、他のカウンセリングルームがどんな料金設定をしているかリサーチしてみて下さい。

お勧めの方法

お勧めの設定方法は、近くの競合よりもやや安めに設定しておいて、予約が増えてきた時点で値上げする方法です。

高めに設定して、クライアントが少ないので安くするのは出来るだけ避けたほうが良いです。

というのも、値下げすると、始めのほうに来てくれたクライアントには「何だよ」と感じられるからです。あとから来たほうが安いのかよと。特に運営歴が浅いうちは、どうしても信頼感も薄くなります。その時期に来てくれたクライアントを、ガッカリさせるような運営方法は取らないほうが良いです。

カウンセリングという業種に限らず、出来るだけリピーターに喜んでもらえる運営は大切です。

回数券について

カウンセラーによっては、カウンセリング5回や10回の回数券を出している人もいます。それを購入してくれた場合、1回あたりのカウンセリング単価は当然安くなります。

回数券をどうするかについては、運営しながら考えていけば良いです。何回か来られているクライアントだけに紹介するのも1つの方法です。

というのも、ホームページで回数券を紹介されているのを見ると、クライアントによっては、「継続して来ることを強要されるのではないか?」と不安に思う人もいるためです。

カウンセリングに通ううちに、クライアント自身が継続カウンセリングの効果を実感し、望んでいる状態になるまでに回数がかかるのは明らかだと感じられていると、回数券は喜ばれます。

支払い方法について

料金設定と少し離れますが、カウンセリング代金の支払い方法について選択肢を解説します。

最も多いのは現金当日払いですが、この場合当日キャンセルされるとこちら側の損失になります。時間の損失もそうですし、他の方がその時間帯に予約を入れたかった場合、その方を断っていますので機会損失にもなります。

前払いの銀行振込が望ましいのですが、少しハードルが上がります。初めて利用される方のみ前払い制にしておいて、2回目以降の方は当日払いという方法も取れます。

クレジットカード決済は、メールやウェブ上での決済であれば個人事業主でも簡単に導入できますが、私は講座(前払い)のみ対応させています。理由は3.6%の決済手数料が余計にかかるためです。様々な業者がありますが、PayPalが人気で私自身使っています。

クレカ決済端末機については、導入するとそれだけで初期費用約6万円~+月々2,000円程度の利用料がかかるため、始めはお勧めしません。

スマホ決済のPayPayは決済手数料が1.98%(税別)で安く、無料でかんたんに導入できるので非常にお勧めです。

無料カウンセリングについて

お試しで初回のみ無料、また開業当初は先着10名程度のみ無料で行う方法もありますが、お勧めしません。

理由は無料だと何とかしたい意識が低い人も来るため、効果が現れにくい点と、有料では絶対に受けるつもりが無い人も来るためです。

私自身開業当初に本来の1/5程度の価格で5名ほどカウンセリングしましたが、残念ながら1人もリピートしてもらえませんでした。原因として激安価格でしか受けるつもりが無い顧客がほとんどだった点が大きいと思います。

公開OKの感想を書いてもらう

もし無料カウンセリングを実施する場合、ホームページや資料に載せても良い感想を書いてもらえる方のみ限定とした方が良いです。

感想は実名が望ましいですが、ハードルが一気に上がりますので匿名でもOKです。たとえ匿名でだったとしても、用紙に感想を書いてもらい、プリンター等でスキャンしたものを掲載すれば、ホームページを見た人にサクラ(やらせ・嘘)の感想でないと感じてもらえます。

「よかったです」だけで終わるのを避けるために、「何行以上は書いて下さい」と指定するのも有りです。

すでにカウンセリングを受けている顧客の感想があると、自分がモルモットになるのではないという安心感がわきますので、来店へのハードルが下がります。

まとめ

お勧めの料金設定方法は、始めは近くの競合よりもやや安めに設定しておく方法です。

値下げだとリピーターはがっかりしますが、値上げだと逆に早めに来てくれていた人にはお得感があります。

値上げした場合も、値上げ前から来てくれているクライアントには、ある程度の期間は値上げ前の安い料金で実施するのも1つの方法です。特別扱いしてもらえる、大切にしてもらえていると感じられる対応は、誰しも嬉しいです。


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  • この記事を書いた人

井上 隆裕

2004年よりプロの心理カウンセラーとして活動。2013年に独立開業。ジョイカウンセリングスクール代表。 運営者情報

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