カウンセラー資格

教育カウンセラー資格の特徴、難易度、取得のために必要な事

学校の校舎写真

教育カウンセラーとは

教育カウンセラーとは、学校教育に携わる人が教育現場にカウンセリングの発想や技法を取り入れ、教育にカウンセリングを活かすプロの事です。学級経営や授業、生徒指導、家庭訪問や三者面談、進路指導などにカウンセリングの発想と技法を取り入れ、教育・福祉の向上を目的としています。

教育カウンセラー資格は、NPO日本教育カウンセラー協会が1999年から認定。初級、中級、上級の3つに分かれています。資格の性質から、すでに教育に何らかの関わりがある人向けといえます。

スクールカウンセラーとの違い

スクールカウンセラーは生徒の悩み相談にのり、心の問題解決をサポートするのが主な役割です。心理相談の専門家ですね。

それに対して教育カウンセラーは、先生が教育現場にカウンセリングマインド(カウンセリングの考え方や姿勢)を取り入れ、今の教育活動をより良いものにしていきます。心理相談の専門家ではありませんが、カウンセリング的な観点で教育に携わり、生徒を活かすのが役割です。

教育カウンセラーになるには、まずは初級を取得します。

資格取得について

初級の取得要件として、以下をすべて満たす必要があります。通信では取得できません。

  1. 教育カウンセリングに関する実践歴が最低1年、要望2年以上。
  2. 教育カウンセリングに関する各種研修・講座参加22時間以上。
  3. 教育カウンセラー養成講座を受講する。
  4. 教育カウンセラー養成講座で実施される筆記試験を受験する。

日本教育カウンセラー協会サイトより引用

教育カウンセリングに関する実践歴については、生徒指導や教育相談、命の電話相談などのボランティアも含められます。一見厳しそうな取得要件に見えますが、特にすでに教育に携わっている人にとっては、敷居は低めといえます。高卒の方も上記の要件を満たせば取得出来ます。

各種研修講座参加22時間以上とありますが、これはカウンセリングに関する他の民間団体主催の講座も含める事が出来ます。

同協会が主催する教育カウンセラー養成講座は全国各地で順次3日間開催。実技試験は無く、その中で行われる筆記試験を受験する必要があります。

中級、上級を受けるためには、まずはこの初級をクリアする必要があります。

難易度、合格率

初級とはいえ難易度はやや高めで、心理カウンセラー資格難易度ランクの6位と7位の中間程度です。

理由は実践歴が最低でも1年以上問われるためです。

合格率は非公開です。

費用について

初級養成講座受講料:35,000円。
資格申請料:10,000円。
合格の場合、登録料20,000円および1年分の会費4,000円

合計:69,000円。

更新の有無

7年毎に更新の必要があります。

更新には「教育カウンセラー資格更新申請書」を提出する必要があります。年会費4,000円を払っていないと、資格は消失します。

7年間で実務経験、研修などで規定の6ポイント以上が更新目標とされています。ポイントの詳細は更新申請書をご参照下さい。それほどきついレベルではありません。

更新の際は、更新登録料として7,000円かかります。

資格の種類について

初級取得後、中級、上級資格へのステップアップが可能です。それぞれの概略を解説します。

初級教育カウンセラー

日常の教育活動に教育カウンセリングの考え方や技術を活用できるレベルです。

生徒への関わり方1つとっても、常に指導的か、受け止めるべき時には生徒の思いを受容して関われるかでは大きな違いですね。

中級教育カウンセラー

学校や職場で、ガイダンス・カウンセリング(子供の学習、進路、社会性、健康面における発達の援助)のリーダーとして活躍できるレベルです。

教員だけでなく、保護者、地域、相談員等と連携を取るチーム支援のリーダーといえます。

上級教育カウンセラー

研修会等で講師、スーパーバイザーとして他の人の指導が出来るレベルです。
他の人にスーパービジョンが出来るレベルですので難易度は当然高めです。

それぞれ資格認定試験を受験し、審査・認定を受ける必要があります。

特徴2つ

学校心理士よりも敷居が低い

学校心理士資格は、教育カウンセラー資格よりも受験資格が厳しいです。「専門的実務経験1年以上」+「大学院で学校心理学関係の科目を修得していること」が求められますが、教育カウンセラー資格初級の敷居はこれよりも圧倒的に低いです。

スクールカウンセラーへの働きかけ

正規のスクールカウンセラーになるためには臨床心理士でないと無理ですが、同協会はその状況を改善することに力を注いでいます。

仕事や求人について

他の民間心理資格と同じく、取得すれば即仕事に繋がるというものではありません。

カウンセリングを仕事にするというよりは、教育の仕事に活かすタイプの資格です。すでに教育に携わっている人で、スキルアップとして仕事にカウンセリングの知識を取り入れたいという方向けの資格といえます。

まとめ

いじめは学校では絶えませんし、先生にもわかってもらえない、味方になってもらえなくて自殺する生徒さんもいます。

教育カウンセラーが増えるとそういった生徒は減ると思いますし、親との関わりで自己肯定感が低い子も楽になると思います。先生方や教育現場に関わっておられる方に、是非積極的に取得して欲しい資格ですね。

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  • この記事を書いた人

井上 隆裕

2004年よりプロの心理カウンセラーとして活動。2013年に独立開業。ジョイカウンセリングスクール代表。 運営者情報

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