セルフメンタルケア

人の期待に応えようとする心理とやめる方法5ステップ

人の期待に応えようとして疲れるのは、自分でも無意識にそうしてしまうためです。

自分でも気付かないうちに、オートマティックにその行動パターンになっていて、いい人でなければならないという振る舞いが多くなり、人と接すること自体が疲れます。

また、無意識に他者にも自分の期待に応えることを求めますが、現実は必ずしも自分が欲しいタイミングで、欲しいヘルプが得られるわけではありません。そうなると失望感も大きく、「自分が欲しい時にヘルプが得られなかったから、身近な人(他者)にはせめてそうしてあげたい」思いが働き、ますます無理をしてしまいます。

この行動パターンを改善するためには、結論としては「他人の思いではなく、自分の思いを優先すること」ですが、いきなりここだけ聞いても、それが出来れば苦労しないと思います。そのため、まずなぜ無意識に人の期待に応えようとするのか?という心理の部分を理解することが大切です。

人の期待に応えようとする心理

結論からお伝えすると、以下のいずれかの価値観が無意識に根付いているためです。

  • 人の期待に応えるべき
  • いい人(良い子)であるべき

もちろん他人から気に入られたり、愛されることは良い人間関係を作ることにもつながりますので、上記の思いがあるのは自然なことです。ただし、上記の思いが過剰に働くと、自分はどうしたいか?が常におざなりになり、他人本位の行動になります。

無意識に人の期待に応える行動をする理由

上記の思いが過剰に働く理由は、自分で意識せずとも、自然に人の期待に応える行動ばかりしてしまうためです。特に幼少期に以下のような家庭環境だと、自然とそうなります。

親が厳しく、親の顔色を伺う必要があった

特に長男・長女だと慎重に育てられることもあり、結果として親の顔色を伺うことが多くなります。また、かんしゃくを起こすタイプの親で、会話のやり取りが難しい感じだと、顔色を伺わざるを得ません。

子供にとっては親から愛されることは生き抜くことに直結しているため、自然と(オートマティックに)顔色を伺い、親の期待に応えようとすることで親からの愛情を得ようとし続けます。こうなるとその後の人生においても、無意識に自分の思いは二の次で、人の期待に応えることが最重要事項になります。

親から褒めらなかった、認められたと感じられなかった

上記の厳しい親にありがちですが、親から褒められる・認められることがないと、

もっと良い子(良い人)でないと愛されないんだ(完璧でなければならない)

思いが働き、結果として人の期待に応える行動パターンが多くなります。また、親が他人(子供)に厳しい場合、その行動パターンを引き継ぐのは、ある意味自然なことです。

親の言う通りにさせられ、自分では選ばせてくれなかった

食べるもの、着るもの、生活に必要なもの、進路など親の言う通りにさせられると、

自分がどうしたいかではなく、親の言う通りにする(親の期待に応える)と愛されるんだ

という体験が積み重なります。そうなると自然と親以外に対しても他人の期待に応える行動ばかりしてしまいます。

人の期待に応えるのをやめる方法

1 ネックとなっている価値観を掴む

人の期待に応えるのは必ずしも悪いわけではありませんが、これが悩みになるのは自分でも無意識にそうしてしまう(人の期待に応える行動ばかりになる)時です。これを改善するには、この行動パターンになっている以下の思い(価値観)を持っていることに気付くことが大切です。

  • 人の期待に応えるべき
  • いい人(良い子)であるべき

2 ネックとなっている価値観が根付いた理由を理解する

上記の価値観が根付いた理由を理解できると、今の状態の自分自身を許容しやすくなり、結果としてそれだけで楽になります。

上記の価値観が根付いた理由はここまで解説してきた通り、幼少期の親との関係で、相手の期待に応える行動をせざるを得なかったためです。

あなたが悪いわけではなく、ある意味生きるために必要があってそうしてきた行動パターンです。

3 ネックとなっている価値観を緩める

人の期待に応えるべき

人の期待に応えた方がよい

いい人であるべき

いい人であった方が良い

くらいに緩めます。ポイントは、ネックの価値観を変えるのではなく、緩める点です。

というのも、人の期待に応えることは必ずしも悪いわけではなく、あなたのその行動で今まで助かった人も多いはずです。それを完全に変えてしまうのではなく、あなたがその行動でしんどくならないように緩める感じです。

緩め方がわからない場合、完璧に変えようとしていないか、常に緩めようと意識していないかを確認してみて下さい。この価値観があると、同時に完璧主義傾向も働き、やるなら中途半端ではなくきっちりすべきという思いが働くため、グレーな状態の自分自身がイメージしにくいです。

4 少しづつ緩められればOKとする

他者の期待に応えるのは、今まで数十年間続けてきた生き方のため、急には変えらません。なんで変えられないんだ!という思いが働き、そんな自分が嫌になるかもしれませんが、緩められた時が1回でも2回でも増えたら今までとは違う大きな変化です。

少しづつ緩められればOKとし、グレーな状態の自分自身を許容していくことで、同様にグレーな状態の他者に対してもやさしくなれます。

5 他人の期待ではなく、自分の思いに意識を向ける

ここまできて始めて、他人の思いよりも自分の思いを優先するという行動パターンが機能します。

ここまでのステップを抜いて、ここだけ意識してやろうとすると

そんなの理屈ではわかってるけど、それが出来ないから困ってるんだ

となります。そのためステップを1つずつ踏むことが大切です。

その上で普段の生活で、相手がどうしたいか・何を望んでいるかを優先するのではなく、自分がどう思うか・どうしたいかを優先する機会を増やしてくとこの悩みが解消され、他人と接することで擦り減るような感じも楽になります。

まとめ|自分の人生を生きる

人の期待に応えることが悩みになるときは、以下のステップでクリアにできます。

  1. ネックとなっている価値観(人の期待に応えるべき)を掴む
  2. ネックとなっている価値観が根付いた理由(幼少期の家庭環境)を理解する
  3. ネックとなっている価値観を緩める
  4. 少しづつ緩められればOKとする
  5. 他人の思い優先ではなく、自分の思いに意識を向ける

上記のステップを踏めば自分の思いを大切にする機会が増えます。結果として自分に自信が持て、自分の人生を生きている実感も増えてきます。

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  • この記事を書いた人

井上 隆裕

2004年よりプロの心理カウンセラーとして活動。2013年に独立開業。ジョイカウンセリングスクール代表。 運営者情報

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