
感情をコントロールできないと、非常に疲れます。
特に怒りやイライラの感情が長時間続くと、周りの人だけでなく本人もしんどいです。怒った後はまた強く当たってしまったという罪悪感が出てくることもあります。
感情のコントロールにおいて大切なことは、爆発しそうな時に深呼吸を意識するといった対処療法的な方法ではなく、根本的な改善方法です。というのも、コントロールできないほど強い感情のエネルギーが現れているため、簡単に抑えきれるものではありません。
この記事では、心理学的な観点からその詳細を解説します。
目次
感情がコントロールできない心理学的な理由
感情がコントロールできない理由はシンプルで、何らかの理由で特定の感情が抑え込まれているからこそです。
本人も抑え込んでいる自覚がないケースがほとんどです。感情は出す(表現する)ことでクリアになる(浄化される)性質がありますが、抑え込んだ場合無くなるわけではなく、積み重なっていきます。これが限界を迎えたところでコントロールできなくなったり、爆発します。つまり
- どんな時にどんな感情を抑え込むクセがあるのか?
- なぜその感情を抑え込む傾向があるのか?
を明確にしていくと、少しづつ自分の心が明確になります。
人は自分自身が見えていないもの、よくわからないものに対してはコントロールできないため、これを少しづつクリアにしていきます。
感情を根本的にコントロールする方法
次の順で行うと、根本的に解決できます。
- 感情がコントロールできていない時の状況を明確にする
- コントロールできなかった感情を受け止める
- 感情を抑え込む結果になっている価値観を明確にする
- その価値観が根付いた原因を理解する
- その価値観を緩める
ただし疲労感が強い時は、まずゆっくり寝て食べて身体と心を回復させるのが優先です。
すでに2まで自覚されている場合、3に進んで頂いてOKです。
1 感情がコントロールできていない時の状況を明確にする
どんな場で、どんな人と関わった時に感情がコントロールできなかったのかを明確にします。紙に書いてもOKです。
これを明確にする理由は、感情を抑え込む結果になっている価値観を掴むことにつながるためです。例えば次のような状況が続くと、感情をコントロールしにくくなります。
- 恋人に止めて欲しいことや、して欲しい事を伝えるのが苦手
- 家で子供にしつけをすると、子供がかんしゃくを起こす
- 仕事を円滑に回すため、無理をせざるを得なかった
2 コントロールできなかった感情を受け止める
感情を受け止めるとは、コントロールできなかった感情に対して否定も肯定もせず、自覚することです。
と自分の感情を受け止めます。これを行う理由は、感情を自覚すると自分自身を客観視しやすくなったり、爆発しないうちに何らかの方法でそれを処理することにもつながるためです。
感情がコントロールできていないのは、何らかの理由で無意識に我慢していたり、その感情を普段抑え込んでいるからこそです。次のステップでその理由を明確にしていきます。
3 感情を抑え込む結果になっている価値観を明確にする

価値観とは、「~すべき、~でなければならない」という行動の指針になる考え方です。これが感情をコントロールできない最も大きな要因です。
いわゆるネックとなっている価値観ですが、これはケース毎に変わります。ご自身に近いものをご参照下さい
しっかりしないといけない(良い人であるべき)
身近な人に対して、「これは嫌。これは止めて欲しい。」など自分のマイナスの思いを伝えるのが苦手なケースです。この価値観がベースにあると、無意識に不平不満を溜め込み、結果として爆発させ、関係性が破綻するということが繰り返されます。
特に幼少期の家庭環境で、常に親から言い返され甘えられなかった場合、心にこの価値観が根付きやすいです。
関連:自分の意見が言えない理由7つと対処法、かかわり方も解説
人の期待に応えるべき
人の期待に応えたい気持ちが強いと、どうしても自分の希望は二の次になり、我慢する機会が多くなります。
その我慢が積み重なると、感情を爆発させてしまったり、やる気が不自然に出なくなることもあります。
関連:人の期待に応えようとする心理とやめる方法5ステップ
我慢しなければならない
幼少期の親や兄弟との関係で、耐えなければならない状況が何度も繰り返された場合、我慢する生き方がどうしても心に馴染んでいきます。
このケースも感情を溜め込むため、「限界を超えると爆発して人間関係を壊す」ことが繰り返されます。
4 その価値観が根付いた原因を理解する
上記の価値観が根付く原因のほとんどは、その方が育ってきた家庭環境です。これを振り返ることで、感情がコントロールできていない原因の理解に繋がります。
結果として現状の自分自身を許容しやすくなり、状況がすぐに変えられなくても、気持ちが少し楽になります。
という感覚から
という捉え方に変わるためです。
5 その価値観を緩める
次のような形でネックの価値観を緩めます。
良い人であるべき
良い人であった方がよい
人の期待に応えるべき
人の期待に応えたほうが良い
我慢しなければならない
嫌な状況から離れてもいい
ポイントは、変えるではなく、緩める点です。
というのも、上記の価値観は今までの人生で無意識に数十年続けている生き方でもあり、急には変えられない性質があるためです。
もちろん上記の生き方で、あなたの周囲の人は助かったり、楽になったことも多いと思います。ただしそれが感情をコントロールできていない要因であれば、普段の生活で意識しながら少しづつ緩めていくことで、あなた自身が楽になります。
ちなみに上記のような価値感は、人生脚本という心理学では禁止令と呼ばれています。当時は生きるためにそう思わざるを得なかったり、愛情を得るために無意識で身に付いたものです。
関連:人生脚本とは|効率的に書き換える方法を心理学を通して解説
その他の感情をコントロールできていないケース
ここまで主にアンガーマネジメントの根本的な解決法について解説しましたが、次のケースも感情がコントロールできていないといえます。それぞれ関連リンクをご参照下さい。
感情のままに行動し、後で後悔する
後先考えずに行動し、それが悪い結果につながるケースです。この場合の改善方法はシンプルで、これを実行したらその後どうなるか?を考えるクセをつけるだけです。
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不安感、焦りが常に頭から離れない
ふいに涙が出るなど、自分がわからない
即効で感情をニュートラルにする方法
感情は、ハイテンションで上向きに興奮していても(躁状態)、激しく落ち込んでも(うつ状態)、どちらの状態になってもエネルギーを使います。
つまりテンションが高いわけでもなく、低いわけでもないニュートラルな状態が最もエネルギーを使いません。
躁状態、うつ状態の時に、理屈抜きで気持ちをニュートラルに戻してくれる効果があるのが、アロマテラピーのベルガモットというオイルです。この香りを嗅ぐだけでOKです。
やり方はエッセンシャルオイル(自然物100%のオイル)のベルガモットをテッシュに2、3滴たらすだけです。※アロマテラピーはオイル毎に効果効能が違うため、ベルガモットのオイルを使う必要があります。

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詳細:アロマテラピーの心理カウンセリングにおける役割と使用方法
感情がコントロールできていない人への関わり方
不安定になった時はもちろん、できるだけ普段から話を受け止めながら、共感しながら聞いて差し上げて下さい。
相手の気持ちを汲み取りながら聞くことで、出しにくい感情を小出しにすることができ、結果として不安定になることを防げます。
詳細:共感の言葉の使い方 |相手の気持ちを汲む方法
まとめ|感情を自覚する
感情のコントロールは、感情が高ぶってからの対処療法よりも、なぜそこまで感情のエネルギーが強くなっているのかを見て、根本的に対処するのが適切です。そのための方法をまとめます。
- 感情がコントロールできていない時の状況を明確にする
- コントロールできなかった感情を受け止める
- 感情を抑え込む結果になっている価値観を明確にする
- その価値観が根付いた原因を理解する
- その価値観を緩める
大切なのは怒りやイライラなどの感情をゼロにするのではなく、それらを自覚することです。自覚できるとコントロール不能になるまで溜め込まなくなります。
もちろん上記を1人で整理する、見つめるのは難しい場合もあります。そんな時は私自身が行っているオンラインカウンセリングをご活用下さい。